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Webセミナー_レポート

  • suga
  • 11:00 AM 2020年11月12日
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2020年7月からスタートしましたWebセミナー(有料)。
こちらではその様子をレポートしていきます。参加者アンケートからのコメントも抜粋して感想も載せていきます。
ちょっとオンラインはハードルが高い…と思っている方もレポートを参考に、参加への足掛かりになればさいわいです。


   

Webセミナー 第8回 2020年10月7日(水)20:00〜
リエスマネジメントセミナー第5回 カリエスマネジメントの基本 臨床例から学ぶ Part 2(講師;杉山精一)
   

第8回目のWebセミナーは、杉山精一代表による「カリエスマネジメントの基本 臨床例から学ぶ Part 2」というテーマでおこなわれました。カリエスマネジメントセミナーに関しては過去に4回の講演があり、第5回は臨床例から学ぶPart2として主に咬合面う蝕についてのレクチャーでした。
筆者の医院では頻繁に小児の患者が学校健診でう蝕ありにチェックされた紙を持参して来院されます。口腔内を診査すると6番の咬合面の着色の場合が多くあり、その時にどのように対応すればよいか悩んでいました。また咬合面裂溝の着色かう蝕で悩むケースもあり、今回のセミナーをぜひ聞いてみたいと思いました。
はじめに、6番の咬合面の写真で切削するか参加者に尋ねたところで、咬合面う蝕の診断についてのお話しがありました。咬合面の着色を安易に切削するリスクを症例も交えて説明され、カリエスマネジメントの目的は健全歯質の保存ということを強調されました。そして診断には視診だけではなく、エックス線も必須で、ダイアグノカムの解説もありました。
その後、咬合面の口腔内規格写真について説明がありました。特にその撮影法について動画を用いて解説があったことが良かったです。また患者の説明に咬合面着色の経時的な記録をみせることも有効だというお話でした。
その後、多くの症例を提示され、カリエスコントロールが簡単なものから難しかったケース、またシーラントの対応、歯肉縁下のう蝕についてなど、実際の臨床例による解説をいただき、明日からの診療に大変参考になりました。
最後に、咬合面の着色=う蝕ではなく、エックス線写真による診査、特にHidden cariesに注意すること、咬合面の口腔内規格写真で経年的な変化を診て行くことの重要性を話され、その後多くの質疑応答があり、盛会の裡に終了となりました。
Webセミナー受講者はその内容をアーカイブ配信(オンデマンド)で聴講ができるので、ぜひ筆者の医院でも後日スタッフと一緒に勉強したいと思う内容でした。

参加者感想(30代女性):フッ化物の知識のアップデートができてとても有意義でした。ありがとうございました。

参加者感想(40歳男性):エビデンスが多く大変わかりやすい内容でした。


Webセミナー 第7回 2020年9月30日(水)20:00〜
歯科衛生士が浸麻してもいいって知っていましたか? 歯科衛生士の業務範囲を理解しよう!(講師;斉藤 仁)
   

第7回目のWebセミナーは、斉藤 仁副代表による「歯科衛生士が浸麻してもいいって知っていましたか? 歯科衛生士の業務範囲を理解しよう!」というテーマでした。
「歯科衛生士が浸麻してもいいって知っていましたか?」ちょっと気になるタイトルです。筆者の医院では日々、歯科医師や歯科衛生士、歯科助手と協力して診療をおこなっていますが、それぞれの役職でどこまで仕事を任せていいのか悩むことがあります。多々ある診療所でルールが違うかもしれませんが、基準となる法律的にはどうなのかを勉強したいと思い参加しました。
まず、ヘルスケア歯科診療で大切な「チーム医療」をおこなう上で、各チームメンバーすなわち歯科医師・歯科衛生士・歯科助手が各々の業務範囲を理解する必要があるのですが、それを勉強した機会があったか、という問いから始まりました。例えば学生教育(歯学部や歯科衛生士専門学校)で法律的な業務範囲を学ぶ機会はあったのか? そして卒業してからも研修施設や勤務先のルールで何となくそれぞれの業務範囲を判断していたのはないか? というお話でした。そうした曖昧な歯科分野のルールに悩んでいたなかで、2014年に日本ヘルスケア歯科学会で法律に基づいて『歯科衛生士業務(診療補助)に関する業務ガイドライン』をまとめた経緯があり、その内容を解説していただきました。
その後、昭和23年の歯科衛生士法の制定から様々な改正の歴史的な経緯をお話しされ、歯科衛生士業務として①予防処置 ②診療補助 ③歯科保健指導があり、特に診療補助の項目で保健師助産師看護師法第三十一条第一項及び三十二条の規定にかかわらず、歯科医療行為の補助ができることについて解説されました。そして「医業」について厚生労働省医政局長通知の内容を説明され、歯科医師と歯科衛生士の線引きは「医業」に基づいた行為(医行為)であり、その判断は個別具体的にする必要があるとのことです。そうした中で、「医業」については絶対的医療行為と相対的医療行為があり、その線引きには司法でもグレーゾーンがあり、一つの判断基準として日本ヘルスケア歯科学会でガイドラインを規定した経緯をお話しされました。ただし、この線引きも他学会では異なるものもあるとのことです。
なお、このガイドラインは学会ホームページで閲覧(PDFでダウンロード可)できます。詳しくはホームページのLibraryから歯科衛生士業務ガイドラインをご覧ください。詳細をお知りになりたければ、ぜひご一読ください。最後に講師から、歯科衛生士に積極的に浸麻をさせようという内容ではなく(さいとう歯科室でも歯科衛生士に浸麻をさせていない)歯科衛生士の業務範囲が法律的にどこまで許容されるのかを理解していただければ、というまとめでセミナーが終了しました。

参加者感想(30代男性):ヘルスケアの業務ガイドラインを読みたいと思いました。

参加者感想(20代女性):法律上はしてもいいということしか分からなかった。

参加者感想(30代女性):歯科衛生士向けの局所麻酔の本があれば教えていただきたかった。


Webセミナー 第6回 2020年9月23日(水)20:00〜
リエスマネジメントセミナー第4回 カリエスマネジメントに必要なフッ化物の知識(講師;杉山精一)
   

第6回目のWebセミナーは、杉山精一代表理事による「カリエスマネジメントに必要なフッ化物の知識」というテーマでおこなわれました。カリエスマネジメントに関しては、第1回はICDAS、第2回はCRASP、第3回は臨床例から実際のカリエスマネジメントについて学び、そして今回、第4回目として臨床に必要なフッ化物について勉強する機会となりました。また、今回は、先日のオンラインサロンでレクチャーをしていただいたイエテボリ大学留学中の石塚洋一さんをゲストとしてお招きしました。
当院では、特に初期う蝕の患者に歯質保存(再石灰化)療法をどのように進めていくのか、具体的な方法が決まっていなかったので是非受講したいと思い参加しました。
まず、参加者にいくつかの簡単な質問を投げかけ、その答えを詳しく解説する流れでセミナーが始まりました。最初の質問はホームケアにおけるフッ化物歯磨剤のう蝕予防効果についてでした。世界中をみても1970年代以前の「虫歯の大洪水」からう蝕が激減した要因はフッ化物含有歯磨剤の使用という見解で一致しています。1日2回以上の適切な濃度のフッ化物含有歯磨剤を用いたブラッシングと少量のうがいがキーポイントで、お口の中にフッ素を残すことが大切だというお話でした。
次に、乳幼児におけるフッ化物歯磨剤の使用する時期です。以前はブクブクうがいが出来るようになるまで歯磨剤使用は控えるべきだとの見解もありましたが、歯が萌出したら使用すべきという見解を様々な文献を通して示されました。
最後にフッ化物歯磨剤以外の商品に関して紹介があり、フッ素洗口剤、フッ化ジアンミン銀などについて、特にフッ化物バーニッシュ剤(クリンプロホワイトバーニッシュ、スリーエム・ジャパン)が日本でもようやく販売されたとのお話があり、映像や症例を交えてその使い方や適用法について説明されました。
まとめとして、日本におけるフッ化物の知識や使用法を海外と比較するとまだまだ問題が山積みで改善の余地があるという現状を、ゲストの石塚先生からもコメントしていただきました。その後、質疑応答では多数の質問についてひとつ一つ丁寧にお答えいただき、盛会のうちにセミナーが終了しました。
今回の内容をスタッフと情報共有し、今後の具体的な歯質保存(再石灰化)療法を考えていきたいと思います。

参加者感想(40代男性):エビデンスが多く大変わかりやすい内容でした

参加者感想(40代男性):知らない知識(商品・考え方)を知ることが出来て、勉強のきっかけになった。


Webセミナー 第5回 2020年9月9日(水)20:00〜
NCCL(Noncarious Cervical Lesion:非う蝕性歯頸部歯質欠損)アップデート2020(講師;黒江敏史先生)
   

第5回目のWebセミナーは、黒江敏史先生による「NCCLアップデート2020」というテーマの講演でした。
当院でも日々の診療の中でいわゆる楔状欠損には頻繁に遭遇します。このようなう蝕が原因でない歯頸部歯質の様々な形態の欠損はNCCL(Non-carious cervical lesions)と定義され、黒江先生の詳細にわたる研究がいくつかの雑誌(日本歯科医師会雑誌2020年8月号 、 ザ・クインテッセンス2019年7~9月号、 歯科衛生士2019年10・12月号など)で紹介されています。
どうやらこのNCCLはアブフラクションが関係して起きる現象ではないことだと理解しましたが、曖昧な知識のまま診療を行なっていました。今回はそのアップデートとして、是非黒江先生の生の声を聴講したいと思い参加しました。
初めに杉山精一代表から講師紹介があり、黒江先生のセミナーが始まりました。冒頭で「NCCLはアブフラクションが原因ではなくブラッシングと歯磨剤が主原因であるとの結論に達した」という現在の考えを述べられ、このショッキングな(おそらく、日本の歯科界では未だ楔状欠損はアブフラクションが原因と思われているでしょう)提言の根拠を多くの論文や症例を用いて、時代の推移と共に説明されました。補綴科出身の黒江先生は、アブフラクション仮説が発表された当時(1990年代)から積極的肯定論者で研究を行なって来られましたが、その後ご自身の研究や様々な論文を検証した結果(2000年代以降)、アブフラクション原因説に対して否定的になったとの解説がありました。
まとめとして、①21世紀になってから蓄積されてきたアブフラクションに否定的な研究結果による考察 ②黒江先生が開業地で10年間に経験したNCCLの発生・進行の前向き検証の結果、咬合力の関与が認められなかったこと ③力に起因するトラブルが起きた歯の然るべき部位にNCCLの発生が確認できなかったことをお話されました。
最後に講師から、ヘルスケア歯科診療の特徴である長期間規格性のある資料を採得し経過を診ていくことがNCCLでも重要であるとのお話があり、その後参加者から多くの質疑応答をいただき、盛会の中セミナーは終わりました。
末筆になりますが、今回のWebセミナーは初の外部講師であり、また聴講者には会員外の方も参加されました。ご講演いただいた黒江先生の今後益々のご活躍をお祈り申し上げ、このセミナーにご協力いただいた運営メンバーの方々に御礼を申し上げ、報告と致します。

参加者感想(女性):歯科衛生士として、NCCLがある患者に対してどのような指導が必要かを考え直す良い機会になりました。今回学んだことを院内全体で共有し、話し合いながら臨床に還元していきたいと思います。ありがとうございました。

参加者感想(男性):他の先生と同じように咬合が関係しているのかなぁとモヤモヤしていたところが、わかりやすい説明でスッキリしました。自分もNCCLについてもっと理解を深めていきたいと思いました。明日からの臨床に役立てていきたいと思います。ありがとうございました。

参加者感想(男性):勉強になりました よく観察すること 見直すこと 大切だと思いました


Webセミナー 第4回 2020年8月26日(水)20:00〜
助成金でヘルスケア
第1弾 働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)(講師;斉藤 仁)
   

第4回目のWebセミナーは、斉藤 仁副代表による「助成金でヘルスケア」というテーマでした。特に今回は、働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)について詳しい制度内容や申請方法をご教授していただきました。
会員の院長においては、先の見えない新型コロナウイルス感染症対策の中で日々経営に不安を感じながら診療していることと思いますが、このような業者が関わらない仲間内のナマの情報は本当にありがたい機会だと思い参加しました。
当院は、歯科ディーラーからの紹介で(お互い機材を購入するメリットがあるので)いくつかの助成金を申請しましたが、ほとんど業者の紹介された社労士任せで手続きしました。当然手数料(2割)を取られます。
まず斉藤さんの提言として、院長自ら申請することのメリットをお話されました。それは①手数料が掛からないこと ②その助成金の目的が理解でき、経験することでその後の別の申請も楽にできること ③ヘルスケア診療所として大切なスタッフに働きやすい環境を整備できること、という興味深い内容で始まりました。
次に、働き方改革推進支援助成金(厚生労働省)と補助金(経済産業省)の違いについて、特にその仕組みや申請方法について知ることができ参考になりました。
その後、働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)の具体的な制度内容、申請・導入に至るメリット(特にスタッフへの就業規則の整備や36協定、有給休暇取得等について労働基準法を遵守している事の福利厚生を見直す機会として)、具体的な書類の書き方や申請の時期・締め切りなどの詳細のお話も大変勉強になりました(因みに、36協定;サブロク協定とは、労働基準法36条に基づく法定労働時間を超えた残業に関する労使協定のことです)。
最後に、講師から「これらの助成金を活用して、スタッフとの信頼関係に結びつけることが大切です。ヘルスケア診療を始める、軌道に乗せる、長く継続させるために上手に助成金や補助金を利用しましょう」というメッセージでした。講演後、参加者から10件以上のzoomのQ&Aによる質疑応答で活発な意見交換があり、盛会の内にセミナーは閉会となりました。

参加者感想(30代男性):申請に何が必要なのかの情報を手に入れられたため、良かったです。

参加者感想(40代女性):内容がわかりやすかった、やってみようも思いました。ただ、今欲しいものが決まらない、、、


Webセミナー 第3回 2020年8月12日(水)20:00〜
カリエスマネジメントセミナー第3回 カリエスマネジメントの基本 臨床例から学ぶPart1(講師;杉山精一)
   

第3回目のWebセミナーは,杉山精一代表による「カリエスマネジメントの基本 臨床例から学ぶPart1」です.
今までカリエスマネジメントについては第1回ICDAS,第2回CRASPについて講演され,ヘルスケア歯科診療としてのう蝕の診査診断の基礎を学びました.今回からは実際の臨床例でカリエスマネジメントについて学ぶ3回にわたるコースです.
当学会では,う蝕治療は従来のう窩の処置(削って,詰める)ではなく,脱灰と再石灰化のバランス考え病因論に基づいたう蝕治療を推奨してきました.当院でも日々そうした考えで診療を行っていますが,知識のブラッシュアップのため,ぜひ参加してみたいと思いました.
まずは,修復治療の経過を杉山歯科での実際の症例でいくつか供覧し,一度修復した歯は再治療が必要になるという結果を,いくつかの文献でご教示いただきました.
次に歯の喪失に至る原因の解説がありました.定期的に来院されている患者さんが抜歯に至ることは,我々も大変残念です.この原因は歯周病の方が多いように思われますが,実はう蝕由来,すなわち根管治療をした歯根の破折や根尖病変などの方が多いとのことです.よって,いかにう蝕を重症化させないかが重要だとお話されました.
その後,実際のカリエスマネジメントをわかりやすく解説していただきました.特に重要なのは定期的に経過を診ることで,患者さんと情報を共有し現在の状況を知ってもらうことです.現在これだけ多くの歯科医院がありますが,患者さんの意思で定期的に来院してもらうには,継続した資料を共有しカリエスマネジメントの情報をシェアすることが重要であるとお話され,大変共感を持ちました.
最後に,講師から「裂溝の黒変などすぐに削りたくなるかもしれないが,その時は一度記録を採って半年一年と経過を診てください.患者さんも自分の歯の状況を知れば来院してくれます.変化がなければ削る必要はないのです.これ以上,歯を削るのはやめましょう」というまとめでWebセミナーが終了しました.

参加者感想(50代男性):スタッフ向けにとても良かったです

参加者感想(40代男性):ペリオの管理だけではなくカリエスの管理も必要で医院のデータを見直そうと思いました。

参加者感想(60代男性):7月のセミナーをふまえてもう一歩踏み込んだまたは、進めた内容にした方が良かったと思いました。全体の流れが分かっていませんので次回も楽しみにしております。


Webセミナー 第2回 2020年7月21日(火)20:00〜
カリエスマネジメントセミナー第2回 カリエスマネジメントの基本CRASPをマスターしよう(講師;杉山精一)
 

第2回目のWebセミナーは,杉山精一代表による「カリエスマネジメントセミナー カリエスマネジメントの基本 CRASPをマスターしよう」という演題で,CRASPを知らない,または臨床で使っていない歯科医師と歯科衛生士を対象に行われました.
今回は平日の夜にも関わらず北海道から九州まで様々の地域から20名以上の参加があり,Webセミナーの利便性の良さを感じました.
当院では既にCRASPは導入して日々の臨床に使用していますが,知識のブラッシュアップと後ほどYouTubeを使ったセミナー動画をスタッフと一緒に勉強できる機会もあり,ぜひ参加してみたいと思いました.
まずは,日本のう蝕有病者率やフッ化物歯磨剤の普及率,カリエス病因論,杉山歯科でのカリエスリスクマネジメントの推移・考え方を説明され,CRASPを開発された経緯をお話されました.そのなかでは,海外の多数の文献も紹介され多くのエビデンスを知り,大変示唆に富む内容でした.
次に,CRASP,CAT21の具体的な使用方法について紹介され,誰がどこでどのように実施されているのか,わかり易く紹介されました.CRASP,CAT21の活用について,講師は一例として提案しており,使用する診療所毎にカスタマイズしていただければ,とのお話でした.また症例を二つ(子どもと高齢者)カリエスリスクの変化をCRASPを通して提示していただき,大変参考になるスライドでした(オンラインならでは,口腔内写真やX線写真が大変クリアに閲覧できます).
まとめとして,検査ありきのカリエスリスクマネジメントではなく,現在起きているう蝕の進行状況に対する最低限のチェックをするツールであり,日々変化する将来のカリエスリスクを診断するものではないということでした.自分としても大変腑に落ちる内容であり,ぜひ院内でも改めてスタッフと共有したいと思いました.
CRASPの用紙を使い,音声で実際に記入する体験ワークがあり,最後にQ&Aでの10件程の質疑応答があり,WEBならではのライブ感のなかでセミナーが終わりました.
なお,今回のWEBセミナーはデンタルダイヤモンド社の取材も受けており,このような考え方・勉強会が歯科会に広く普及していくことを期待します.

参加者感想(40代男性):具体的な症例でみれたのが良かったです。

参加者感想(50代男性):CRASPの使い方が分かりました。使用してみようと思います。


 

Webセミナー 第1回 2020年7月7日(火)20:00〜
カリエスマネジメントセミナー第1回 カリエスマネジメントの基本ICDASとXRをマスターしよう(講師;杉山精一)
 

当学会で初の試みとなる記念すべき第1回目のWebセミナーは,杉山精一代表による「カリエスマネジメントセミナー」でした.カリエスマネジメントセミナーは3回のコースになっており(その後6回完結に修正された),初回はICDAS・XRの紹介・使用法,実際に症例写真を提示して診査の基準等のレクチャーでした.
ICDAS・XRは当学会のなかでかなり浸透していると思われますが,2019年歯科医師国家試験の出題や歯学部・歯科衛生士の教科書にもいくつか記載されていることに鑑みると,歯科医療界での認知度も高まり,将来のう蝕診断の標準的な基準となる可能性があります.
初めに,杉山さんのICDASの出会いと歴史,カリオロジーに関する国際的な学会との関わりや学び,XR開発の経緯等のお話がありました.その背景には,1970年代から国内でもう窩が減少し,カリオロジーがクローズアップされ,再石灰化療法や経過観察に関心が集まるという変化があり,初期う蝕の診査・検出のキャリブレーションが重要になるなかで,杉山さんがICDASに着目し,大変な熱意で導入した経緯を紹介されました.
その後,ICDASコードとXRの診査法についてご教示いただき,ICDASはプラークを取り除いたエアーによる乾燥下での視診が大事であり,診査方法だけではなく記録の方法やどのタイミングで誰が診査し,患者と情報共有するのか等,具体的な臨床での活用方法についてお話がありました.
次に,今回のWebセミナーのメインとして,いくつかの症例写真・X線写真を提示し,クイズ形式でICDAS・XRの診査法を具体的にご教示いただきました.エナメル質形成不全や裂溝着色などコード分類に悩むケースもわかり易く解説していただきました.
今回の内容はICDAS・XRの診査法を導入したい,導入したがどのように活用すればいいのか,また新人歯科医師やスタッフの教育にピッタリのセミナーだと思いました.
コロナ禍のなかですが,オンラインセミナーは比較的自由に受講でき(特典としてYouTubeで1ヵ月視聴可能.詳しくは学会ホームページ参照),またWebセミナーならではのスライド症例写真の質の良さ,また講師との診断のキャリブレーション,質疑応答など,一方通行ではないライブ感があり大変満足できました.
当学会の企画育成委員会では,今回のセミナーを聴き逃した会員,また再度受講したいという会員向けに,今後また同じような内容のWebセミナーを開催することを考えています.ぜひご参加ください.

参加者感想(40代男性):コードが書き留める時間が少なく、クイズの際に何となくでしか答えられなかった

参加者感想(20代女性):臨床でICDASの資料に触れていたが、実際に判断することが難しく分からないことが多かったので、今回セミナーを受けて明日からの臨床でいかせると思いました。

参加者感想(40代男性):クイズ形式、緊張感ありながらも楽しく、しかもいつの間にかコードを覚えることが出来てよかったです。スピードも、考えさせ過ぎず、よかったと思いました。

2020年10月16日コアメンバー(WEB)会議議事録

  • aki
  • 4:10 PM 2020年10月29日
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コアWeb会議議事録 2020年10月16日(金)20:00〜

出席者:杉山、斉藤、田中、岡本、高橋、渡辺、千草、丸山、林、秋元

書記:秋元

  1. オピニオンメンバー会議の議案および進行:2093

出欠状況報告(出席54内オンライン40、リアル参加14、欠席=議長委任10、未16、10月16日現在)

  • 議案
  • ① オピニオンメンバー改選について
  • ② 定款改定「終身会員制度」の新設
  • ③ オピニオンメンバー委員会活動について
  • ・委員会活動について丸山の提案の説明(詳細略)

オピニオンメンバー会議で提示すること(後日修正2010.10.26)

次期オピニオンメンバーへの留任の要請にあたって

  • 本学会の活動は多分に洩れず、コロナ禍で多大な制約を受けていますが、同時ににインターネットを利用した情報発信とセミナー事業に積極的に取組み、オンライン化を一気に進めています。この変化は、急遽立ち上がったウェブ委員会の活動が象徴するように、学会組織の世代交替によって担われています。本会は、前身の研究会を立ち上げた世代が、会員の1/3を占め、執行メンバーは法人化した当時からほとんど変化していません。
  • しかし、歯科疾患の有病率も劇的に変化し、歯科医療に求められるものも変わりつつあります。こうした現状を顧みると、コアメンバーが企画・提案・行動する現在の学会の姿では、世代を超えた持続性に大きな不安があります。
  • さて、オピニオンメンバーは、定款上は公益法人の評議員の役割をもちますが、法人設立にあたって、学会活動の主たる担い手であり、各々が独自の意見をもつことを期待して「オピニオン」という名称を冠しました。その趣旨を今一度振り返り、オピニオンメンバー改選のこの機会に、次期2年をかけて学会活動の担い手としてオピニオンメンバーの役割を明確にしていきたいと考えます。
  • 本学会は、ヘルスケア診療を診療所単位で実現するための学会であると同時に、一人の歯科医師や一つの歯科診療所では実現できない医療・教育・資格・社会保険などの制度の改革や、研究、学問、国際協力などにより専門家の共通理解をつくることを目的にしています。是非、次期オピニオンメンバーへの留任を、知恵と力を合わせる意思表示としてお示しください。
  • なお、コアメンバー会議では、目下のところ①役割の明確な委員会(既存の組織;会誌編集委員会、企画育成委員会、ウィステリア普及委員会など)、②プロジェクトチーム(メンバーの創意で具体的課題をスケジュールにのせて行動するチーム、会員外の参加も可、案;次世代の学会のあり方を提言するプロジェクトチーム、禁煙支援プロジェクトチーム、CRASP普及プロジェクトチームなど)、③フォーラム(比較的経験を積んだ者が専門的な関心について意見を交換する集い=現在のオンラインフォーラムのイメージ、案;保険診療フォーラム、学校医フォーラム、地域活動フォーラムなど)、このようなフレームを考えています。
  1. ウィステリアのバージョンアップとサポート態勢
  • 新規バージョンのバグ対応の段階で、いくつかの問題が明らかになった。またファイルメーカーのバージョンアップおよびクラウド化に伴って、LAN設定が複雑になり素人ではサーバーの設定が難しくなる可能性が高い。早急な対策とともに、どのようにアナウンスするか、検討すべきだ。
  1. CRASP 紹介動画のHP公開の可否

可とする。

  1. 10/25のwebセミナーの講師費用

3時間半、複数講師の場合の講師費用は10000/1h を適用し、合計額35000円を講義時間により按分。事務局扱い。

  1. 11/22 HCM後の懇親会

関野先生ご招待。密でないところを予約。岡本担当。

  1. 11/22 HCMの設営

当日、8:30から準備(会場側は、その前に準備)

  1. 認定歯科衛生士の更新ポイントとするための手続き。

歯科衛生士独自に参加登録(HPに登録フォームをつくる)を要する。ただし、参加費用の支払いは、医院単位の参加でよい。

今回の参加で、20ptとする。

  1. Webセミナーのダブルブッキング
  • 12月23日8:30 杉山6回目→12月9日 斉藤とダブり
  • 2月24日→1月20日 杉山7回目 斉藤とダブり・・・会議後、調整して公表する。
  • Webセミナーおよびオンラインサロンの報告と今後の方針(企画育成委員会から)
  • 開始時間8:30pm 11月から(12月からに訂正)
  • 講師の側から録画、アーカイブ、透かしを入れるか サポートメンバーが連絡
  • 終了時間を厳格に守る旨、協力して欲しい
  • サブスクリプション(月額料金制)どうするかについては、継続審議。
  • YouTube同時配信は行う。
  1. ニュースレター進行予定の確認

目下、最終段階。来週中下版、月末までに発送。

  1. HCM2021の会場

10月11日は休日ではなくなる公算大(臨時国会待ち)。9月19-20日に、企画優先で会場探し。

 

 

 

 

 

オンラインサロン_レポート

  • suga
  • 6:08 PM 2020年9月15日
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2020年7月からスタートしましたオンラインサロン(無料)。
こちらではその様子をレポートしていきます。参加者アンケートからのコメントも抜粋して感想も載せていきます。
ちょっとオンラインはハードルが高い…と思っている方もレポートを参考に、参加への足掛かりになればさいわいです。


   

ヘルスケアオンラインサロン 第18回 2020年12月1日(火)20:30~
ヘルスケア的保険のはなし その2 レセプト返戻、個別指導、気になりますか?(ホスト:岡本昌樹さん)
   

7月から続くオンラインサロンももう18回目です。毎回10〜20名前後の参加者で、全国に顔見知りが広がってきている。
今日は、「ヘルスケア的保険のはなし、レセプト返戻、個別指導、気になりますか?」まさに、禁断の(?)テーマです。
今回は、栃木県歯科医師会社会保険担当トップで、個別指導等に精通している岡本さんにお話しを伺った。(コーディネーターは杉山(修)さんでした)
開業医にとって、恐ろしい個別指導は
①高点数
②情報提供
がメインで、都市部においては、①は行われていないとのこと。
②については、患者さん、スタッフ、そして意外だったのは、家族(奥様)からもある、という考えさせられる解説でした。(普段からのスタッフ等への対応が重要!)
その内容は、
指導の通知は一ヵ月前にくる。
計30枚のレセプトを用意する。
・一ヵ月前に20件
・前日に10件
・二ヵ月連続で来院しているレセプトが対象
等、かなり絞られるという、貴重な意見をうかがった。
また、指導当日は、様々な書類が必要なので、事前にしっかり取り組むことが重要。(特に前日の10枚は大変!)
具体的には、カルテに所見、転帰をしっかり記入する。
また、材料、診療方針も、もれなく記入し、診療術者の手順通りに記載する。
岡本さんからは、診療の良し悪しは、医師の裁量だが、カルテは公的書類。請求も公的請求、所見、提供文書、技工指示書の記載などは、決められた必要事項を守っていないと、不正請求となる!と、当たり前のことだが、厳しいアドバイスを頂戴した。
今回は、ある先生の50年前の新期指導時のエピソードが、興味深かった。
再指導を2回受け、技官が医院にチェックしに来た、等当時の苦労がしのばれた。
ヘルスケア的診療を進めていくと、か強診の医院はSPT(II)、Ceの算定で、高得点になりがちだが、気にせず実態通り算定して下さい、との力強い言葉を頂戴し、あっという間の一時間だった。
このサロンの良い所は、気軽に参加できる所で、毎週火曜夜一時間、しかも無料で開催される。
ある回では、「イクラのしょうゆ漬け」を作りながら参加した人もいた(おいしそうでした)。
講習会の打ち上げコンパのノリで、本音でディスカッションができ、楽しく学べるので、是非皆様ご参加ください!


ヘルスケアオンラインサロン 第17回 2020年11月24日(火)20:00〜
デンタルX もっと活用したい(ホスト:田中正大さん)
   

当院(クリスタル歯科・安田直美)は開業18年経ち、開業と同時にデンタルX(当時はデンタルVII)を購入し、私は日本ヘルスケア歯科学会(当時は日本ヘルスケア歯科研究会)のような患者データの入力を確実に行い、リスク統計をしっかりする歯科医院を目指して開業しました。しかし実際の患者データの入力は、初診時の受付入力、歯科衛生士による口腔内写真や歯周組織検査しか行っていませんでした。このタイトルをみた瞬間、ここで知らない入力の仕方を覚えて、活用したい、と意欲を持って、参加させていただきました。
田中正大さんは、デンタルXの良さと欠点、ウィステリアの良さと欠点をお話しいただき、CRASPが近くバージョンアップにて入力可能となるウィステリア移行も並行して行っており、当日入力を診療後、毎日行っている話を聞き、“毎日の積み重ねが大事である”と改めて思える時間で、感動と感謝の時間でした。
当院のように、デンタルXを歯科衛生士だけしか活用してない歯科医院が数多くあることを話していただき、そしてこれ(①、②、③、④)を知ったら、とても便利になるし、リスク統計も出しやすくなることを、教えてくださいました。
① 歯周検査などの比較(前々回、前回、現在)ができる
② リスク統計(認証取るときには必ず必要)
③ 症例 自分の症例を入れ、患者さんに提示、説明できるので、面白い。
④分類の利用
分類1〜8 各医院で入れたい項目を入力。一旦入れると変更するのは難しいので、入力するときはよく考えていれること。
1時間15分で田中歯科さんでの活用方法を盛り沢山お話しいただきました。追加として次のアドバイスがありました。
・デンタルXを診療室以外で見ることができるオンラインでつなぐ機能、“チームビューアー”が便利。
・プラネット社がデンタルXからXRに移行するにあたって、リスク統計が使えなくなる可能性が高いので、デンタルXをそのままMacで使うには、MacOS10.14までのMacを購入しておくことを勧める。


ヘルスケアオンラインサロン 第16回 2020年11月17日(火)20:00〜
医療における情報の非対称性:コミュニケーションの面白さ、難しさ(ホスト:秋元秀俊さん)
   

普段聞いた事がない「医療における情報の非対称性…」という秋元さんらしい少々難解な切り口ですが、何度か他のサロンで開催されたコミュニケーションについての話題に興味を持ちサロンに参加しました。
最初にホストからスライドにより、今回のテーマについての解説がありました。
例えば、果物でも中古車でも売り手と買い手の状況に応じて情報量、決定権、評価などの主役は変化するもので、それは非対称(どちらも対等ではない)である(J.スティグリッツの非対称情報の経済学)に準えて、医療者側と患者側においてもその情報量、決定権、評価などの主役は医療の緊急性や状況により変化するのではないか、つまり初診で歯の痛みがあって来院した患者とメインテナンスで来院した患者では情報量、決定権等が大きく変わるのであって、それに応じて説明やコミュニケーションも違うのです、という内容でした。
また、畑違いだったホストが歯科医療に興味を持ったのは、他の医療とは違い慢性疾患であるう蝕と歯周病をどのように退治していくのかという現状で、歯科医療は医療者側が主役になりづらい(患者側が主役になる)側面を持たざるを得ないという特殊な医療だからというお話がありました。
ヘルスケア診療の重要性の一つに「情報共有」があります。杉山代表が考案したCRASP(Caries Risk Assessment Share with Patients)のShare with Patientsがヘルスケア診療の原理であり、このサロンを企画した目的だとホストから説明がありました。すなわち患者との情報共有が大切であり、患者の自己決定権が尊重されるメインテナンスを基盤としたヘルスケア診療において、患者主役が必然にあるということです。
日々の臨床ではあまり意識していませんでしたが、よく考えると大変興味深い話題提供で、当院でもスタッフと話合いたいと思いました。
最後に、円滑なサロン進行に努めていただいた寺岡さんに感謝申し上げます。


ヘルスケアオンラインサロン 第15回 2020年11月10日(火)20:00〜
マイクロの部屋へようこそ!(ホスト:斉藤 仁さん)
   

自分は5年前にマイクロスコープを導入しましたが、実際の診療では根管治療をメインに活用しており、ヘルスケアの方々は他にどのような使い方をしているのか興味があって参加しました。
最初にホストから、今回のテーマの経緯のお話しがありました。以前、助成金についてWebセミナーを開催したところ、参加者から助成金を利用してマイクロスコープを導入したいがまだ躊躇しているという意見があり、マイクロスコープについてオンラインサロンで忌憚のない情報交換をしてみたいとのことでした。
その後、参加者のなかで今現在マイクロスコープを「導入してない派」と「すでに導入して活用している派」にバランスよくグループ分けして、ブレイクアウトルームでディスカッションをおこなった後、全員で報告するという形式で進行しました。
それぞれのグループでは、少人数ということもありいろいろな意見交換ができたようです。その後全員で集まって報告をしました。どの機種がお勧めなのか? 価格は? 導入されたタイミングは? 等から始まり、臨床でマイクロスコープを使う症例について、自費か保険内なのか等と様々な意見がありました。その中なかでも最も印象的だったのは、今回参加された杉山幸菜さんによる歯科衛生士のマイクロスコープの活用法でした。動画でボロっと落ちる歯石を撮影し、患者に情報提供するインパクトは絶大で、ぜひ歯科衛生士もマイクロスコープを活用して欲しい、また担当している患者の気になるところをマイクロスコープで撮影して歯科医師に確認してもらう、というお話がありました。
他にも1歯だけを視る歯科医師とは違い、多数歯を扱う歯科衛生士にはアームの取り回しの良い機種がお勧めという意見もありました。実にヘルスケア歯科診療らしいマイクロスコープの使い方だと共感し、当院でも参考にしたいと思いました。


ヘルスケアオンラインサロン 第14回 2020年10月27日(火)20:00〜
情報と資料整理どうしていますか?(ホスト:杉山精一さん)
   

杉山さんは、以前は紙ベースで残しておきたい記事や論文を整理していましたが、次々に増えていく資料と必要な書類の検索に手を拱いていました。そこでEvernoteというアプリケーションを導入し、デジタル化による資料の整理をおこなった結果、大変有益だったのでオンラインサロンでシェアしたいとの思いでこの日の企画になりました。
まず、和やかな雰囲気のもと参加者の自己紹介から始まり、ホストがスライド共有をおこないEvernoteの使い方・整理の方法など具体的に説明されました。様々な講演や原稿を執筆するにあたり、参考文献の引用が必要なのですが、その文献の検索・整理の方法の簡便さや、共有の仕方について、また英語文献の調べ方や翻訳ツールについても紹介されました。
その後、参加者から様々な意見交換がありました。イエテボリ大学留学中の石塚洋一先生からは、デジタル化に関しては既に実践しており、また大学在籍されている関係で文献検索についてもアドバイスをいただきました。石塚先生は、雑誌など紙ベースものを裁断し、スキャンスナップでデジタル化し、タブレットで確認するということをルーティンにしていると報告しました。また藤原夏樹さん(広島市)からは、タブレット(iPad)を各歯科衛生士に渡しEvernoteで院内の情報をシェアしているとのことです。
第12回サロン(ホスト:中本知之)でも話題となりましたが、カルテ、サブカルテ、様々な書類や資料、院内で共有したい情報など、今後益々デジタル化が進むと思います。今回のサロンでは、自分が持っている資料を上手に整理できるアイデアをいただきました。


ヘルスケアオンラインサロン 第13回 2020年10月20日(火)20:00〜
ヘルスケアの壁についてなんでも話そう(ホスト:高木景子さん)
   

ヘルスケア歯科診療を実践していく過程を山登りに喩えると、超えなくていけない多くの壁を一歩一歩進んで頂点を目指していかなくてはなりません。いろいろ悩んで迂回しながら壁を越えていく場合や、先輩や仲間のアドバイスによりイッキに進める場合もあるでしょう。自分もそのような壁(悩み)をシェアしたいと思い参加しました。
まず、参加者からの悩みを抽出するために三つのグループに分かれディスカッションをしました。その後それぞれの班で発表し、いくつか挙がった悩みをホストが以下の三つに選定しました。
① 新人や経験の少ないスタッフにどのようにヘルスケア歯科診療を伝えているのか
② スタッフのモチベーションの維持、教育について
③ メインテナンスで来院した患者のチェックのタイミング(担当歯科衛生士から呼ばれた時の対応)
という議題で、また各々のグループに分かれディスカッションをして報告しました。驚いたことに、三つの議題に共通するのはスタッフの悩みです。我々会員の壁(悩み)は、チーム医療として必須なスタッフの様々な問題なのだと感慨深い思いで参加者の意見を聞き、大変参考になりました。
その後フリートークの時間になり、親子継承についての悩み、診療に対するスタッフ間の温度差についての悩みなど様々な相談があって、参加者からアドバイスをいただきました。
最後にホストから、ヘルスケア歯科診療をやっていこうと思うとつまずくことも多いし、それは自分だけの問題ではなく皆も同じような悩みを持っていることもある、今日のサロンが明日からの診療をがんばろうと思っていただければ、というまとめの言葉がありました。まるで懇親会のような和やかな雰囲気で終会となりました。


ヘルスケアオンラインサロン 第12回 2020年10月13日(火)20:00〜
歯科医院の「省力化」について考えてみませんか?(ホスト:中本知之さん ゲスト:藤本靖貴さん・木山亮太さん)
   

はじめに中本知之さんからの問題提起として、開業年数が経つにつれ物が増え保管場所がなくなり、特に年々増え続けるカルテの保管に関してはスタッフからもクレームがあって悩んでいた、そうした膨大なカルテのスペース減少を考えペーパーレス化を模索していましたと、口火が切られました。
そうした経緯で、すでにペーパーレス化を実践している藤本靖貴先生(リーフ総合歯科院長)と木山亮太さん(同医療法人LSCマネージャー)に相談したことが大変参考になったとのことで、今回のサロンにゲストとしてお招きになりました。
筆者の医院でも開業16年が経ち、カルテの保管に関してはスタッフルームを潰してカルテ庫にしました。またプリントアウトが必要な紙ベースのカルテについて日進月歩のデジタル化に興味があったので、ぜひ聞いてみたいと思った内容でした。
まず、ホストから藤本先生と木山さんの紹介があり、藤本先生からリーフ総合歯科のプロフィール、取り組みについて紹介がありました。そのなかで膨大な量のカルテから目的のカルテを探すことや、毎日の診療分のカルテの出し入れをおこなっているスタッフの負担を考え、ペーパーレス化を進めたというお話がありました。カルテをペーパーレス化する前に取り組んだのが、サブカルテのペーパーレス化でした。事務長の木山さんと試行錯誤の上、「デンタルEノート」というアプリを使用したサブカルテのシステムを開発されました。
その後、ホストから「サブカルテに記録すべき項目は何か?」という議題を出し、参加者がいくつかのグループに分かれて相談し、その後全員で報告しました。参加者からは、歯科医師では知り得ない患者の生活習慣、様々な生活環境などの聞き取りを記録してもらいたいという意見が多く出ました。また治療経過や治療計画など治療に関する情報も大切だという意見もありました。
最後に、藤本先生から今回電子化を進めるにあたり、情報の何が本当に必要なのか整理ができたこと、今後院内のデジタル化を進める場合Wi-Fi環境の整備を考えた方がよいとのアドバイスをいただき、盛会のうち終了となりました。

参加者感想(30代男性):手書きと電子化の良さを活かしたペーパーレス化について学ぶことができた。

参加者感想(40代男性):電子化するにはかなりしっかり考えて院内を構築する必要を感じました。

参加者感想(40代女性):最新情報だが、自院で導入するかは考えます


ヘルスケアオンラインサロン 第11回 2020年10月6日(火)20:00〜
スタッフが辞めない歯科医院とは?(ホスト:林 浩司さん ゲスト:沼澤秀之さん)
   

第11回は林浩司さんがホストを務め『スタッフが辞めない歯科医院の作り方』(クインテッセンス出版2019年12月刊)の著者である沼澤秀之さんをゲストに迎えて『スタッフが辞めない歯科医院とは?』をテーマに行われました。
ヘルスケア診療に限らず歯科医療はスタッフがいてこそ、より質の高い医療を提供できると考えています。とは言っても、勤務医の私はスタッフを雇用したことがありません。院長になってみないとわからないことが多いと思います。しかし今のうちからスタッフが長く働ける環境を作るヒントを知っていれば、院長になった時に役立つと思い、参加しました。
最初に林さんより、日々のヘルスケア診療ではスタッフの役割が重要で、長く勤めてくれるスタッフが医院の財産であると感じるようになったというお話がありました。そこで長く勤められる医院になるにはどうしたらいいか、二つのテーマについて参加者同士で意見交換を行い、沼澤さんから医院での経験談とともにアドバイスをいただきました。
一つ目のテーマは「長く働き続けられる歯科医院はどんな特徴があるのだろう?」です。
この中で印象的だったのは、診療をギリギリの人数で行うと、1人退職した時、残りのスタッフの負担が増し、疲れてしまう、有給も取りづらくなる、といった負のサイクルに陥ってしまう。そのため1人もしくは2人余裕を持って採用したほうが退職時のショックを減らせるとのこと。労働条件に関しては、歯科医院も企業体であり、一般企業に劣らないよう気をつける必要があるとのことでした。
二つ目のテーマは「スタッフが満足する歯科医院はどんな特徴だろう?」について話ました。スタッフの満足度やニーズは人によって様々なため、一概に答えはないが、沼澤デンタルクリニックでは院長がスタッフ一人ひとりと面談し、その時出てきた不満を一つひとつ着実に解決していくことが、働きやすい環境につながっているとのことでした。
話が盛り上がり、予定時間を30分も過ぎて、終了となりました。
今回のサロンを通じて、ヘルスケア診療はスタッフが長く働いてくれるからこそができる医院の文化であり、それを実現するためには労働条件だけでなく、様々な配慮や工夫をなされていることを学べました。(杉山修平)

参加者感想(50代男性):具体例を交えながらいろんなお話しが聞けて良かったです。沼澤先生のゲストも良かったです。

参加者感想(50代男性):ブレイクアウトルームは一回目と二回目は違うメンバーにしたほうが、よいかも。意見が片寄らないように。

参加者感想(40代男性):活発に話が出ましたね


ヘルスケアオンラインサロン 第10回 2020年9月29日(火)21:00〜
コミュニケーションの原理とコツ(ホスト:渡辺 勝さん)
   

第10回目は渡辺勝さんがホストを務め、「コミュニケーションの原理とコツ」というテーマで行われました。
渡辺さんといえば「禁煙支援ガイドブック」の著者であり、日々患者やスタッフとのコミュニケーションについて悩んでいる自分にとっては参考になる話があるのではと思い、サロンに参加しました。
まず、進行役の丸山修平さんから参加者全員に、「患者やスタッフとのコミュニケーションについて悩みがありますか」という質問が投げかけられました。全員がコミュニケーションについて苦労されたことがあるとのことで、具体的にどのような問題点があるのか抽出しました。
その後、その問題点についていくつかのグループに分かれ少人数でディスカッションしたのち、全体で集まって報告しホストが様々な意見をまとめました。患者についての悩みは「要望が強い」「話が長い」「伝えたつもりが伝わってない」「外国人で文化の違いによる意思疎通がとれない」などの悩みについてそれぞれ対応策を考えました。次にスタッフとのコミュニケーションについて、注意するタイミングや新人教育の問題など参加者から活発な意見が出ました。
最後に、渡辺さんからまとめとして参加者にメッセージをいただきました。それは「S O Sの法則」というもので「そう・思えば・そう」ということです。普段、自分たちは一部の患者やスタッフにネガティブな固定観念で考えがちですが、相手は皆違う思いで生きています〜良いところに目を向けて接してください〜相手を変えることはできませんが自分の思いは変えられます〜自分が変われば相手も変わります〜との話でした。自分自身、大変腑に落ちる言葉で明日から実践してみようと思いました。

参加者感想(30代男性):いい雰囲気でとても楽しかったです。

参加者感想(40代男性):SOSの法則を実践したいと思います。

参加者感想(50代男性):ワークが多くてよかった。


ヘルスケアオンラインサロン 第9回 2020年9月15日(火)21:00〜
皆何使っている?おすすめ機械、器材について話そう(ホスト:高橋 啓さん)
   

ヘルスケア歯科診療といえば、齲蝕や歯周病の重症化予防の方がメインのように思われていますが、悪化してしまった場合の歯科治療の共有も大切です。一度修復されてしまった歯は二次齲蝕へのスパイラルにより最終的には欠損になってしまうことは周知の如くです。しかし一本の歯を残すために、こだわり(臨床への興味という意味で)の強いヘルスケアの会員の方々は特別な工夫をされて治療されていると思います。そうした日々の臨床のヒントがあればと思い参加しました。
今回は参加者からなるべく情報を広く共有したいという意図で、いくつかのグループに分かれて10分ほどディスカッションした後、全体で各グループの報告をするという形式をとりました。
前半はレジン充填、後半はエンドについて話合いをし、それぞれ機材は何を使っているのか、どういう術式で治療しているのか、お互いに報告しあいましたが、その中で話題に上がったことを二つ取り上げました。一つは大井孝友さんから、前歯の一歯中間欠損などの場合に両隣接の支台歯は削合せず、ポンティックをレジンでダイレクトポンディングするという方法です。画面共有で30年間維持されている症例を提示していただきましたが、参加者からは多数の反響がありました。二つめは斎藤仁さんからで、破折根をスーパーボンドでポストごと接着する方法です。破折部のデブライトメントや出血のコントロールなど多くの質疑応答がありました。
最後に、今回のホストでありWeb調整担当責任者でもある高橋さんから、是非、お二人の治療方法を別の機会に(webinarなどで)詳しい内容を講演して欲しいとのお願いがあり、盛会の内に終了となりました。

参加者感想(40代男性):なかなかこだわりのある方が多いですね。

参加者感想(40代男性):自分がしらない知識や術式をしれました。

参加者感想(50代男性):時間がもっと欲しいです。


ヘルスケアオンラインサロン 第8回 2020年9月8日(火)21:00〜
イエテボリ大学カリオロジー科に留学中の石塚先生に聞く〜北欧と日本は何が違いますか〜(ホスト:杉山精一さん ゲスト:石塚洋一さん)
   

第8回目は杉山精一さんがホストを務め、ゲストとしてスウェーデンからイエテボリ大学カリオロジー科に留学中の石塚洋一先生に参加していただく新しい試みのオンラインサロンになりました。
イエテボリ大学といえば、著名なリンデ教授やアクセルソン教授、また岡本浩先生や弘岡秀明先生などが在籍した大学であり、是非その実情などをお聞きしたいと思い参加しました。
最初に杉山さんから、本日のゲスト石塚さんとの出会いから現在に至る関係にお話がありました。本当はORCAでお酒でも飲みながら話したかったところだったようですが、新型コロナウイルス感染症の影響でお会いできなくなり、それならばZoomを使って広く会員と忌憚のない情報交換をしたいという趣旨で、このサロンの企画になりました。
スウェーデンからオンラインで参加の石塚洋一先生がスライドを使って、まずスウェーデンの文化、国民性について、またイエテボリ大学の教育、歯学部・大学院の制度、実際の授業や診療風景などについて大変興味深い内容を説明されました。日本との違いについて、スウェーデン語で『ラーゴム(ほどよい)』という言葉を教えていただきました。また、『フィーカ』というコーヒーブレイクの習慣についても紹介していただきました。コーヒーブレイクをとりながら効率の良い仕事をし、ワークライフバランスを重視し、フラットな上下関係で仕事をしているスウェーデンの国民性に、日々歯科医師会の雑務に追われている筆者はうらやましく思いました。
ホストの杉山さんは、石塚さんのスライドの途中と最後で質疑応答の時間をとってくださいました。参加者からは活発な質問があり、スウェーデン人の口腔環境について、日本の歯学部とスウェーデンの大学の教育の違い、また診療に関しては、資料採得について、ブラッシング指導やフッ化物利用などの状況、歯科医師と歯科衛生士の関係、メンテナンスについてなど多岐にわたる興味深い意見交換ができました。
スウェーデンに居る石塚先生とオンラインという便利なツール使ってリアルタイムで1時間半を超える意見交換は、盛会のうちに終了となりました。普段聞くことのできないお話も多く、大変有意義で貴重な時間を過ごすことができました。

参加者感想(40代男性):スウェーデンの歯科の実態を知る事ができた。

参加者感想(30代男性):イメージとは異なる実際の状況がよくわかりました。

参加者感想(40代男性):街の紹介は少なめにして具体的な予防や治療の違いとかを話してもらえると最高でした。


ヘルスケアオンラインサロン 第7回 2020年9月1日(火)21:00〜
ヘルスケア診療所と矯正専門医の連携(ホスト:千草隆治さん)
   

第7回目は千草 隆治さんがホストを務め「ヘルスケア診療所と矯正専門医の連携」というテーマで行われました。
筆者の医院では、矯正治療が必要な患者は近隣の矯正専門医(日本ヘルスケア歯科学会会員)に全て依頼し、何かあればメールやLINEで連携を図りながら日々診療をおこなっています。当学会の他の診療所では、矯正治療をどうされているのか興味があり参加しました。
最初に千草さんから本日の趣旨を説明され、連携している矯正専門医の有松稔晃さんを紹介されました。有松さんは2015年ヘルスケアミーティング発表や2016、2017年に学会誌に症例報告など、当学会にも関わりの深い方です。矯正専門医の大変貴重なご意見を伺える機会となり、その中でヘルスケア歯科診療と矯正治療の相性についてお話をいただきました。特に継続的な資料を採り経過を診ていくこと、変化を追って予測して治療にあたることは当学会のコンセプトに合致するところです。
その後、参加者から忌憚のない意見や質問があり、有松さんがZoomの画面共有を使って様々なケースを紹介され、その矯正治療に対する熱意に参加者は圧倒されました。今回は、乳幼児の頃から定期的に来院される患者との信頼関係の中で、矯正治療を含め口腔外科、歯内療法、歯周病専門医などに依頼しなければならない時、また逆に歯科だけでなく医科専門医から紹介された場合の対応について(いわゆるインターディシプリナリーアプローチや他職種連携)は日々悩みや不安もあり、今後専門性のある治療や地域医療とどのように関わっていけるのか、大変考えさせられる内容でした。

参加者感想(40代男性):ヘルスケアの矯正の親和性をあらためて実感しました。

参加者感想(40代男性):初めてオンラインサロンに参加しましたが、なんとなく質問しにくい雰囲気があって、踏みこんで質問できなかった。矯正のメインテナンスと紹介元のメインテナンスの関係について聞いてみたかったです。

参加者感想(40代男性):ケースをいくつか提示いただき大変勉強になりました


ヘルスケアオンラインサロン 第6回 2020年8月25日(火)20:00〜
デンタルXとウィステリアの併用について(ホスト:田中正大さん)
   

第6回目は田中正大さんがホストを務め「デンタルXとウィステリアの併用について」をテーマに行われました.
実はこのテーマについては,今年3月にデンタルXユーザーの診療所で何とかウィステリアを併用できないかという目的で,田中歯科クリニックで数名の院長が集まり,デンタルXやレセコンその他の患者データをウィステリアにコンバートした経緯がありました.約半年後,各診療所でどうなっているのかという興味もあり参加しました.
当院は(日本ヘルスケア歯科研究会に入会する前から)開業時にデンタルXを導入しました.入会後何度もウィステリアの魅力を感じ,いろいろとセミナーを受講したりしながらそのままデンタルXユーザーに留まっていましたが,3月の集まりでコンバートしたことをきっかけに,当院でも日々ウィステリアに入力しています.しかし,果たしてこれでいいのか五里霧中の状況でしたので大変有り難いサロンでした.
サロンの中で田中さんはZoomの画面共有を使い,日々行っているウィステリアの入力方法やデンタルXのリスク統計の実際の使い方を説明くださったのですが,それが大変勉強になりました.また参加者から,全てのデータを入力していくにはハードルが高いので,少しずつ知りたいデータだけでも入力していけば,という意見も参考になりました.
デンタルXユーザーにおいては,今後デンタルXRへ移行するというお知らせが届いていると思います.デンタルXRでは,今まであった「リスク統計」がなくなるという噂もあります.患者一人ひとりのデータ(線の医療)は可能ですが,診療所全体のデータ(面の医療)は今後デンタルXユーザーにとって難しくなるかもしれません.そうなると今後デンタルXとウィステリアの併用の目的は,患者一人ひとりのデータはデンタルX,診療所全体のデータ分析はウィステリアとなるかもしれません.
ぜひ,ウィステリアの導入,移行を考えていただければとの内容でサロンは終了しました.


ヘルスケアオンラインサロン 第5回 2020年8月18日(火)20:00〜
『保険診療でヘルスケア』をみんなで話しましょう〜(ホスト:岡本昌樹さん)
   

今回は岡本昌樹さんがホストを務め「『保険診療でヘルスケア』をみんなで話しましょう〜」というテーマです.
岡本さんは栃木県歯科医師会の保険担当理事や国保の審査委員を務めており,その経験からホスト役を買っていただきました.保険請求における実際の声を聞ける貴重な機会であることと,今回の保険改正がヘルスケア診療にどのようにプラス面があるのか知りたくてサロンに参加しました.
最初にホストから数枚のスライドで,今後の診療報酬の方向性と新設された歯周病重症化予防や歯科疾患管理料の長期管理加算などの説明がありました.社会保障審議会では,国民の健康寿命の延伸と人生100年時代に向けた「全世代型社会保障」の実現を考え,疾病対処型報酬だけではなく重症化予防のための給付を視野に入れた診療点数の配分に向かう方向性が示されており,定期的健康管理を重視しているヘルスケア歯科診療にとっては追い風の時代になるとのお話がありました.しかし,公費による保険請求はある一定のルールがあるので(個別指導に立ち会う立場から実際の例で)注意が必要な点を提示していただきました.
その後参加者から様々な質問があり,一つひとつ丁寧に対応していただきました.日々の保険診療の算定方法についての疑問を,サロンでしか聞けない本音も交えて話合いました.特にコロナ禍の影響によるレセプト減少と一件当たりの点数増については,全国的に何処の都道府県でも認められ,今後の動向を注視する必要があるとの事で大変参考になりました.
ほぼ全員の参加者から発言をいただき,最後に鈴木正臣さんが「このような機会をいただき感謝します」という感想を述べられ,盛会のなかサロンは終了となりました.


ヘルスケアオンラインサロン 第4回 2020年8月11日(火)20:00〜
なんでうちには来ないのか? 歯科衛生士の雇用問題を考える(ホスト:斉藤 仁さん)
   

第4回目は斉藤 仁さんがホストを務め「なんでうちには来ないのか? 歯科衛生士の雇用問題を考える」というテーマで行われました.この回もデンタルダイヤモンド社の取材がありました.
少子高齢化が進む現在,学生数は少なくなり近年各地域の歯科衛生士専門学校では定員割れになっているようです.歯科界では慢性的に歯科衛生士不足となって久しいなか,ヘルスケア歯科診療においては必須の歯科衛生士の雇用問題をどのように考えているのか,というテーマに大変興味を感じ参加しました.
まず,「現在,歯科衛生士の雇用に困っている」「以前困っていたが,現在は困っていない」「今までも現在も困っていない」という項目で参加者各々にインタビューをしました.その中でいくつかキーワードとなる内容にまとめ,「そもそも募集しても集まらないのか」「募集して雇用はできるが,すぐ辞めてしまうのか」「雇用してしばらく勤務しても様々な理由で休職・退職していくのか」というように,ホストがいくつかの問題点に整理しました.
それぞれの解決すべき問題をディスカッションしていくなかで気づいたことは,歯科衛生士を雇用するには工夫が必要だということです.例えば,近隣の歯科衛生士専門学校に何かしらの働きかけをする,今いるスタッフを援助して歯科衛生士にする,来院している患者さんに歯科衛生士の仕事をアピールする等の工夫が必要であり,普通に求人してもなかなか集まらない時代になっていくのではないか,という意見がありました.
また,今回参加した歯科衛生士からは,新卒求人は給料や福利厚生などの待遇面も大切であること,学生向けにオンラインで歯科衛生士という仕事の充実性などを話し合える場を作ってみてはどうか,という意見をいただきました.
最後に斉藤さんから,今回のテーマは2回3回と継続して開催し,何かしらの学会としての解決策を見つけたいという結論でサロンは終了しました.

参加者感想(40代男性):様々な先生のお話しをうかがえて良かったです。(^^)

参加者感想(20代男性):ざっくばらんかつ赤裸々な現況が聞けた。


ヘルスケアオンラインサロン 第3回 2020年8月4日(火)20:00〜
ヘルスケアってなんだろう?(ホスト:丸山和久さん)
   

第3回目は丸山和久さんがホストを務め「ヘルスケアってなんだろう?」というテーマで行われました.
当院が開業したときから関わってきた「ヘルスケアってなんだろう?」について考えると,患者さんとの関わり,スタッフとの連携など色々と学んだことがありますが,まずは自分自身の診療スタイルが勤務医のときとまったく変わったことです.そして,すべての歯科治療のベースとなる診療スタイルになりました.また他の参加者はどう考えているのかに関心があり,ぜひ参加してみようと思いました.
今回は多数の参加者があり,まずはZoomのブレイクアウトルームというシステムで少人数のいくつかのグループに別れて話合いをしました(運営委員が頑張っていただき参加者は混乱なく進行しました).大人数になるとなかなか発言ができないことを考慮すると大変有意義な試みだと感じました.
最初のグループでは「ヘルスケアというワード」を使って思ったことを話合いました.私の参加したグループでは,各々近況報告をして最近のコロナ禍のなかで「ヘルスケア」だったからよかったことを話していきました.30分程各グループで話合い,その後全体で集まって各グループのまとめを報告しました.
次に,また別グループに分かれてフリートーク重視で「ヘルスケアって予防の勉強ができるのですね」と聞かれたときに何と答えるかというテーマでそれぞれ話合いました.
グループに分かれディスカッションが終わり,いろいろと報告を聴いたなかで印象的だったのが,「スタッフを大事にすること」でした.ヘルスケアの院長はスタッフに対する愚痴を言う方はいなく,むしろスタッフを大事に考え,スタッフの成長を喜んでいる方ばかりだという話でした.16年目になる当院でも半分以上は10年超え勤務のスタッフで本当にスタッフは大切な存在であり,この話には大変共感しました.
最後に,自宅に居ながら北海道から九州在住の参加者といろいろディスカッションできることはオンラインならではの楽しみだと思いました.

Webセミナー委員の寺岡です.本ニュースレターでも様々なところで案内がなされていると思いますが,7月より本格始動したWebセミナーやオンラインサロンについて,「Webセミナー委員」として,またある時は「受講生」として参加してみて,私なりに感じたことを書かせていただきます.
コロナ禍でセミナーや学会は,どこもかしこも次々とオンラインで開催されていますが,ヘルスケアのオンラインセミナー(ここではWebセミナーもオンラインサロンも分かりやすいように敢えて「セミナー」と表記します)の魅力は,参加者と講師(ホスト・パネリスト)との距離の近さにあるのではないかと考えています.
ヘルスケアの和気藹々とした雰囲気そのままに,オンラインでも時に真剣に,時にゆる〜く(?),活発に議論がなされています.もちろんリアルで直接会って交流できないのは残念な部分もありますが,考え方次第では質問もしやすいのかな,なんて思ったりもします.
写真(NL vol.23-3参照)は8月4日のオンラインサロン,テーマは「ヘルスケアってなんだろう?」のものです.20名もの方にご参加いただき,ZOOMの機能をうまく利用しながら,各々のヘルスケア型歯科診療への想いを聴くことができました.
さすがに20名も集まるとキャリアや立場も様々で,私のような若手勤務医の立場では考えられないようなお話もたくさんお伺いでき,今後の将来に役立つトピックスが盛り沢山でした.
私はヘルスケアでの勉強はまだ浅いですが,逆にこうした環境だからこそ(もちろん地方在住者という側面も強くありますが),ヘルスケア歴の長い先輩方との距離感が近づいたのではないかなと思っています.ある意味,コロナ禍においてポジティブに活動してよかった部分です.
今後は学会外部からの講師もお招きしたり,医院単位で参加できるものを企画したりと,更なる内容の充実を図っていきます.「こんな内容の話が聞きたい!」,「この人の話を聞いてみたい!」などありましたら,ぜひ教えてください.
まだまだスタートしたばかりで運営サイドとしては至らぬ点も多いかと思いますが,逆に言ってしまえば,まだまだセミナーとしての雰囲気を作っていっている段階ですので,どなたでも気軽に参加できるかと思います.私のようにヘルスケア歴の短い方も,少しヘルスケアとはご無沙汰だった方も,一緒に学んでいきませんか??

参加者感想(30代男性):ひとりひとりの発言の機会をしっかりと設けてくださっていた。(^^)

参加者感想(50代男性):初めてこういった会に参加させていただいたため、あまり上手く話せませんまでした。(#_<-)

参加者感想(50代男性):少人数だと、いろいろ話せていいですね。新しい参加者が増えたら、楽しく話してもらうファシリテーターの工夫が必要ですね。


ヘルスケアオンラインサロン 第2回 2020年7月28日(火)20:00〜
嬉しかったことありますか? 変えたことありますか?(ホスト:杉山精一さん)
   

第2回目は杉山精一さんがホストを務め「嬉しかったことありますか? 変えたことありますか?」というテーマで行われました.
当院は栃木県の地方で開業しており,新型コロナウイルスの影響は都心部程ではありませんが,最近は第2波といえる影響で市内でも一人二人と感染者が出てきています.このような先の見えない状況下ですが,「嬉しかったことありますか? 変えたことありますか?」について考えると,患者さんから労いのお言葉をいただいたり,スタッフが感染対策に前向きに考え,提案してくれて院内の改善に繋がったりと,いろいろとよかった点を見直す機会になりました.また他の医院はどうしているのか好奇心がありぜひ参加してみようと思いました.
運営担当の田中勝幸さんの司会のもと,まずは一人ひとり自己紹介と近況報告を行い,和気藹々とした雰囲気のなかで始まりました.
まずは,ホストがZoomの画面共有を用いてスライドを準備し,杉山歯科の「嬉しかったことありますか? 変えたことありますか?」の簡単な情報提供をしていただきました.千葉県八千代市という東京近郊の都市部で開業されて,感染対策に追われる厳しい状況のなか,杉山さんも自分と同様,患者さんやスタッフに感謝する機会となったようです.
その後参加者から,院内でのLINEの活用法,もしコロナウイルス感染者を診療してしまった場合の対処法,エアロゾルについては特に口腔外バキュームや超音波スケーラー,エアフローの使用について,口腔内写真用カメラのカバーリング(カメラのカバーリングの方法については動画を後ほど提供していただきました.)など様々な意見が出ました.新型コロナウイルスという未知の感染症について,歯科医療はどこまで予防対策をしていけばいいのか議論が深まりました.
最後に,今回のサロンを取材したデンタルダイヤモンド社の多川さんからも一言いただきました.そのなかで,今年のデンタルダイヤモンド4月号掲載された渥美克幸先生の口腔外サクションの効果的な使用法の紹介や当学会のWebセミナーやサロンのレポートをお約束いただき,大変有意義な時間を過ごしました.


ヘルスケアオンラインサロン 第1回 2020年7月14日(火)20:00〜
雇用調整助成金の仕組みと手続き(ホスト:秋元秀俊さん)
   

オンラインサロンは,Webを使って会員が気楽に集まって語れる場を提供したいという趣旨で始まりました.
今回のサロン1回目は秋元秀俊さんホストによる「雇用調整助成金の仕組みと手続き」という内容で行われました.
新型コロナウイルス感染対策に関する助成金・融資などについては当学会ホームページに大変わかりやすく紹介されています.トップページの「COVID-19感染対応情報室」をクリックし,「経済的影響への対策」を選んでみてください.
自分も今回のサロンに参加するにあたり,このサイトを閲覧しました.コロナ禍でも通常に診療をおこなっていた当院では助成金等について不勉強で,こんなに多くの種類の制度があることを初めて知りました.そこで,今回は会員の方がどこまで制度を利用しているのか,また自分が利用できそうな助成金等の制度があればと思い参加しました.
初めに秋元さんから雇用調整助成金の意図と申請方法の説明があり,当初煩雑だった手続きが簡素化され,今は比較的簡単に申請できるとのお話がありました.参加者のなかで数名は申請済みで,顧問社労士にお願いした方や奥様やスタッフに任せて手続きした方もいました.
その後,持続化給付金,第二次補正予算における新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金交付事業,医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業の支援(厚生労働省),新型コロナウイルス感染症特別貸付(政策金融公庫)等について話題がもりあがり,参加者から様々な発言がありました.このサロンの良さは,地元歯科医師会では知り得ない,他県の情報を共有できることだと思いました.
そして参加してみると,皆さんがいろいろと工夫されてこの厳しい状況を乗り切っていることが分かります.また若い方の質問に対して参加者から多くのアドバイスがあり,私にとっても大変勉強になりました.
参加者の活発な意見があって予定時間を過ぎてしまいましたが,今回のサロンのまとめとして,一時休業や休職したスタッフを守るための補償制度であり,雇用者がきちんと情報を共有しこのような様々な助成金制度を積極的に利用すべきだろう,との結論で終会となりました.
この初回は,ホストのトラブルシューティングに不手際があって,スタートが遅れましたこと,お詫び申しあげます.オンラインサロンは,今後も様々なテーマでほぼ毎週火曜日開催していく予定です.興味がある内容がありましたらぜひ,気楽に参加してみてください.

情報源

  • aki
  • 12:57 PM 2020年4月21日
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参考にした情報源

WHO  https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019

CDC  https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/index.html

ADA  https://success.ada.org/en/practice-management/patients/infectious-diseases-2019-novel-coronavirus

ADHA  https://www.adha.org/covid19

BDA  https://bda.org/advice/Coronavirus/

The New York Times

https://www.nytimes.com/interactive/2020/03/21/upshot/coronavirus-deaths-by-country.html?action=click&module=moreIn&pgtype=Article&region=Footer

The New England J of Medicine https://www.nejm.org/coronavirus

厚生労働省   https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/index.html

山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信   https://www.covid19-yamanaka.com/

その他FB、日本ヘルスケア歯科学会の会員、八千代市歯科医師会会員など日頃の情報交換している数多くの方々からいただいた情報を参考にした。

SDC COVID-19対応

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このレポートそのもののダウンロードは、 コチラ

■■■■■ 私の医院におけるパンデミック対応歯科診療体制 ■■■■■

私の医院では2020年2月16日より歯科医院のエチケットと手指消毒を全ての患者さんに実施し、患者さんに対する新型コロナウイルス関連の問診内容は状況に応じて変更している。都内での感染者が1日100名を越えた4月4日時点で、私はこの状況はパンデミックであると判断し、翌週最初の診療日である7日から、パンデミックに対応する歯科診療体制へと移行し、現在まで継続している。ここでは、まず、パンデミック前にすでに実施していた当院の標準感染予防対策を説明し、続いて新型コロナウイルスの特徴、さらに私の医院におけるパンデミック対応歯科診療体制について解説をしたい。

  • ●当院の感染予防対策(新型コロナウイルスのパンデミック前)
  • ●新型コロナウイルスの特徴と歯科診療での問題点
  • ●パンデミック後の当院の感染予防対策
  • ●医院経営の視点から

図:SDC滅菌システム

図:SDCコロナ対応感染予防202004以降 <その1><その2>

参考にした情報源

SDC COVID-19対応2

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■新型コロナウイルスの特徴と歯科診療での問題点

Summary of ADA Guidance during the COVID-19 crisis(2020年4月1日版)には新型コロナウイルスの特徴として下記の7つの事項が列挙されている。

1) 今までのウイルスよりも「粘着性(Stickier)」が高く感染が容易である。

2) 60歳以上の人および基礎疾患をもつ人に深刻な症状を引き起こす。

3) 空気感染(Airborne route)の可能性がある。つまり、空気中の飛沫によって他の人に感染を引き起こす可能性がある。

4) 高速および低速のハンドピース、超音波スケーラー、エアーと水シリンジ、咳、口腔内X線撮影時にも感染する可能性がある。

5) 感染した人は症状を呈する前からウイルスを排出し唾液により感染させる可能性がある。

6) こどもは無症状で感染性があるかもしれない。

7) 歯科医院でよくみられる金属やプラスチックの表面で一定の期間(various periods of time)生存する。

新型コロナウイルスはこのような特徴があるため、歯科医院での診療に重大な影響があり、緊急的に歯科治療を行うには、これらのことを完全に理解して、感染予防用具(PPE)を準備し、診療環境の感染リスクを下げる体制を整えて治療を行う必要があるとされている。

■パンデミック後の当院の感染予防対策

4月第2週目(最初の診療日は7日)から、パンデミックに対応する必要があると考えて、患者さんとスタッフの安全の確保のために次のことを行った。

  1. メインテナンスの予約を6月以降に延期して診療ユニットを現在の5台から3台へ減らす。これにより、待合室の待機者を減らし、手の空いたスタッフが他のユニットのサブアシストにつける。
  2. SPT(1~2ヶ月ごとのメインテナンス)、歯周基本治療、歯科医師による治療は継続する。
  3. 感染した場合に重症化するリスクのあるスタッフの休職(1名が該当)。
  4. エアロゾル対策として、窓側ユニットのみ使用とし窓は常に開ける、治療中に口腔外バキュームと口腔外バキュームを常時使用する。

さらに、メインテナンス予約の延期で空いた時間を利用して、曖昧となっていた感染予防策について、特に唾液による接触感染予防策に重点をおいて検討した。具体的には、歯科医師治療時のアシスタントのグローブは、エアロゾル等で汚染しているものとし、そのまま、引き出しの開閉、材料等を取ることを禁止とした。義歯洗浄、CR充填、印象など治療について汚染したグローブで触らないための手順の確認を行った。唾液やエアロゾルに汚染されている部分をレッドゾーン、汚染されていない部分をホワイトゾーンとし、接触できる部位の分別を決定した。

4月第3週(最初の診療日は14日)から、診療にあたるスタッフ(術者とアシスタント)全員が感染予防着、フェイスシールド、帽子の着用を開始した。医療用の感染予防着はすでに入手出来ない状態であり、一般作業用のガウンを着用し、基本的には1週間にひとり2枚支給とした。予防着等の着用にあたって、待合室、受付にその理由についての掲示を行い、患者さんが診療室に入った時の問診に加えて着用の理由を説明するようにした。

X線撮影について基本的に口腔内法は禁止としてパノラマ撮影のみ、口腔内写真撮影は、初診患者等は正面と上下の3枚、超音波スケーラーは使用禁止とした。受付には、飛沫対策としてビニールシートを天井から下げるように設置した。

感染予防着を着用した感染予防策について患者さんからは、「ここまでしてくれると安心だわ」、「今は大変だけど歯医者さんは当然よね」など予想以上の評価を得ている。なかには「先生、お似合いですよ」といった言葉もいただいている。パンデミックの状況では、患者さんの歯科受診に対する不安はかなり高いようで、以前より厳しい感染予防策は安心した受診につながるように感じている。また、予防着を装着する前の1週間は、スタッフがとても神経質になっており、診療に対して不安を感じている者も多かったが、予防着を着ることにより、頭部や肌の露出がなくなり、また、昼休みは予防着を脱ぐことで、リラックスできるため、診療に対するストレスは軽減できているようである。

図:SDCコロナ対応感染予防202004以降 その1 その2 を参照

■医院経営の視点から

4月第二週から来院患者の人数を減らしたため、当然、医院の診療収入は減少している。私の医院は、予防を基本とした診療体制のため、メインテナンスに来院する患者さんが多く、そのために歯科衛生士を一般的な歯科医院より多く雇用しているので影響は甚大である。

今回の新型コロナウイルス感染症に対する治療薬やワクチンがいつ頃になるか不明であること、パンデミックは第一波だけでなく、第二波、第三波もあるといわれ、その期間は数年に及ぶと予測されていることなどから、医院の受入人数制限の期間が長引くと、経営上の大きな問題となる。

健康に見える人にもウイルス保有者がいること、エアロゾルによる感染、唾液による感染があることから、パンデミックが終息しても、歯科診療を行う上では、以前からのスタンダードプリコーションに加えた感染予防策、新型コロナ対応スタンダードプリコーションが標準になると思われる。これが日本の一般開業歯科医院で、普通に実施されるための公的なサポートを整えていくことができなければ、住民とスタッフから信頼される歯科医療の提供が困難になると考えている。

SDC COVID-19対応本文1

  • aki
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■当院の感染予防対策(新型コロナウイルスのパンデミック前)

医院の概況は、開業は1982年、診療ユニット5台、週に5日診療で診療時間は40時間である。スタッフ構成は、常勤歯科医師2名、非常勤歯科医師1名(矯正専門医)、常勤歯科衛生士4名、非常勤歯科衛生士5名(週5日1名、4日2名、2日1名、1日1名)、受付・滅菌担当(毎月交替)2名、院内衛生担当1名(非常勤)である。診療は、予防を基本とした診療体制としており、ユニット3台は歯科衛生士が使用している。歯科医師のアシストは歯科衛生士が行っており、常時4ハンド治療、ユニット5台に対して、基本的に常時6名の歯科衛生士がいる体制である。

感染予防対策に力を入れ始めたのは1991年のキンバリー事件の直後からで、1993年頃から患者さんごとのタービン類の滅菌、グローブ交換を行うようになった。定期的にレベルアップを図り、2年前の医院の大規模改装の際には、感染予防を安全に効率よく行える体制のために抜本的な整備を行った。

図:SDC滅菌システムを参照

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