第10回認証ミーティング
UST Live中継はこちらから http://www.ustream.tv/channel/ninsho10
開催日: 2012年7月22日(日)
場所: 東京八重洲ホール ホールB2(東京八重洲口)
東京都中央区日本橋3-4-13
ホームページ: http://www.yaesuhall.co.jp/
予定: 12:20〜14:50 第10回認証ミーティング(30分 x 医院)
1. 正明会 岩井歯科 (代表 岩井正彦・江南市)
2. 医療法人 ふじわら歯科医院 (代表 藤原夏樹・広島市)
3. 医療法人社団 たるみ歯科クリニック (代表 樽見寿・宝塚)
4. あめみや歯科医院 (代表 雨宮博志・秦野市)
5. 医療法人社団ワンアンドオンリー麻生歯科クリニック (代表 麻生幸男・静岡市)
14:40〜16:40 招待特別講演 天野敦雄教授(大阪大学大学院)
17:00〜18:30 懇談会
参加: 無料
天野教授講演 抄録
最新科学から再考する歯周治療
大阪大学歯学研究科 予防歯科学分野 教授 天野敦雄
2001年、人類史を俯瞰するギネスブックに『全世界で最も蔓延している病気は歯周病である。地球上を見渡してもこの病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない。』と記載された。未だ歯周病の全体像は判っていない。病因論が確立していないのだから、歯周治療論も百家争鳴となって然るべしである。しかし、21世紀の科学はようやく歯周病菌と歯周組織の戦いの様子を明らかにし始めてくれた。
歯周病菌は我々が推測していたよりも遥かに若い時期に口腔内に定着する。歯周局所環境の変化をきっかけに歯肉溝内面に潰瘍が形成され、毛細血管から血液が歯肉縁下プラークに供給された時、20年にもおよぶ潜伏期間を経て、歯周病菌は著しく増殖し、プラークの病原性は一気に高まる。これが歯周炎発症の瞬間である。歯周ポケット内に血液が供給され続ける限り、歯周炎は持続する。一方、歯周治療により血液の供給を断てば菌量は激減し、ポケット細菌叢の病原性は発症前のものに復する。一方、歯周治療が奏功しても、歯周病菌は口腔内に生息し続けるため、歯周病に完治は無い。
細菌対宿主のせめぎ合いの観点から歯周病の本態を解説させていただく。歯周治療を再考していただく切っ掛けとなれば幸いである。