- aki
- 1:38 PM 2015年8月11日
- http://healthcare.gr.jp/?p=8783
- FB Share
- FB Like
- Tweet
- No Comments »
第12回認証ミーティング
- 神戸の西すずらん台歯科クリニック
- 福岡のきむら歯科ドリーム歯科クリニック
の2診療所を認証
梅雨明けの気配が感じられる7月12日,東京駅日本橋口に接続するステーションコンファレンス東京5階会議室で,第12回認証ミーティングが開かれました.昨年,申請者が少なく延期されたため2年振りの開催でした.今回の認証ミーティングは,直前に2診療所の辞退・延期の申し出があったため,審査を受ける診療所は,神戸の西すずらん台歯科クリニック(中本知之院長)と福岡のきむら歯科ドリーム歯科クリニック(木村慎一院長)の2診療所になりました.時間に空きが出たため,急遽,杉山精一代表のORCA参加報告で時間を埋めることにしていましたが,時間に余裕が生まれた分,活発な質疑が止まらず,結局,4診療所の発表と審査にかかるのと同じ時間を費やしてしまうという嬉しい誤算で,杉山さんの講演は実現しませんでした.
日本ヘルスケア歯科学会の「健康を守り育てる診療所」認証ミーティングは,定期メインテナンスを受けている通院者に安心して案内できる紹介先ネットワーク,すなわちヘルスケア型歯科医療の受け皿を全国に拡げることを目的に始まった仕組みです.あくまでも「健康を守り育てる」通院者本位の事業です.このため,今回のミーティングでも,①通院患者さんに診療所の評価を尋ねるアンケート調査,そして詳細な項目についての②公開の場でのプレゼンテーション,そして③患者の立場を代表する外部委員を審査員に加えるという条件を重視して運営されました.斉藤仁さんの趣旨説明に続いて二人の外部委員の自己紹介がありました.今回の外部委員は,消費生活相談員の坂本憲枝さんと弁護士の木下正一郎さん,いずれも医療に対して厳しい目をもつ文字通り歯科の外部の方です.医療問題弁護団の木下さんは,一昨年に引き続きですが,一昨年は初めてで要領が分からず甘すぎた,とギョッとするような挨拶をされました.坂本さんは,医療機能評価機構はじめ医療機関の外部評価委員の経験をもつベテランです.
中本知之さんが発表者となった神戸の西すずらん台歯科クリニックは,2010年開設のとても若い診療室で,審査員からもヘルスケア型の診療は3年以上になるのか,と認証条件を確認する質問があり,それに遠慮がちな応えを返して審査員を慌てさせる一幕もありましたが,予防メインテナンスをベースに臨床記録を蓄積することをルーティンに開業しただけに,安心して聴くことのできる認証プレゼンテーションでした.
他方,きむら歯科ドリーム歯科クリニックの発表者となった木村慎一さんは,診療所開設こそ2006年と新しいものの,ヘルスケア歯科研究会設立からの会員(98年会員)です.ドクター4人,歯科衛生士はパートを含めて7人,繁華街のテナントビル開業ということもあって,患者の流動性も高く,ヘルスケア型への転換に様々なハードルのある診療所です.とくに症例報告の初診がパノラマエックス線という点は,及第点をつけない審査員も出て,全体に厳しい評価となりました.
結局,西すずらん台歯科クリニックは,各審査項目にわたり8点(10点満点)以上の平均83.83,ドリーム歯科クリニックは,カリエスリスク管理,歯周病リスク管理の項目で及第点に及ばない厳しい評価を受けましたが,その診療姿勢などが評価され,平均では73.23と認証合格点を得ました.
外部審査委員の講評で,坂本さんからは,折角の患者アンケート調査がプレゼンで活かされていない,その評価をどう解釈し,どう改善点を見つけ,どのように対策を考えているのか,アンケートのやりっ放しはもったいないと,認証審査のスケジュールや進め方にかかわる苦言をいただきました.アンケート集計のフィードバックからミーティングまでの日程がタイトな現在のスケジュールを改善しなければなりませんが,コアメンバーでは,早速,この点を次回から改めることを決めました.
併催講演会