オンラインサロン_レポート

2020年7月からスタートしましたオンラインサロン(無料)。
こちらではその様子をレポートしていきます。参加者アンケートからのコメントも抜粋して感想も載せていきます。
ちょっとオンラインはハードルが高い…と思っている方もレポートを参考に、参加への足掛かりになればさいわいです。
ヘルスケアオンラインサロン 第18回 2020年12月1日(火)20:30~
ヘルスケア的保険のはなし その2 レセプト返戻、個別指導、気になりますか?(ホスト:岡本昌樹さん)
7月から続くオンラインサロンももう18回目です。毎回10〜20名前後の参加者で、全国に顔見知りが広がってきている。
今日は、「ヘルスケア的保険のはなし、レセプト返戻、個別指導、気になりますか?」まさに、禁断の(?)テーマです。
今回は、栃木県歯科医師会社会保険担当トップで、個別指導等に精通している岡本さんにお話しを伺った。(コーディネーターは杉山(修)さんでした)
開業医にとって、恐ろしい個別指導は
①高点数
②情報提供
がメインで、都市部においては、①は行われていないとのこと。
②については、患者さん、スタッフ、そして意外だったのは、家族(奥様)からもある、という考えさせられる解説でした。(普段からのスタッフ等への対応が重要!)
その内容は、
指導の通知は一ヵ月前にくる。
計30枚のレセプトを用意する。
・一ヵ月前に20件
・前日に10件
・二ヵ月連続で来院しているレセプトが対象
等、かなり絞られるという、貴重な意見をうかがった。
また、指導当日は、様々な書類が必要なので、事前にしっかり取り組むことが重要。(特に前日の10枚は大変!)
具体的には、カルテに所見、転帰をしっかり記入する。
また、材料、診療方針も、もれなく記入し、診療術者の手順通りに記載する。
岡本さんからは、診療の良し悪しは、医師の裁量だが、カルテは公的書類。請求も公的請求、所見、提供文書、技工指示書の記載などは、決められた必要事項を守っていないと、不正請求となる!と、当たり前のことだが、厳しいアドバイスを頂戴した。
今回は、ある先生の50年前の新期指導時のエピソードが、興味深かった。
再指導を2回受け、技官が医院にチェックしに来た、等当時の苦労がしのばれた。
ヘルスケア的診療を進めていくと、か強診の医院はSPT(II)、Ceの算定で、高得点になりがちだが、気にせず実態通り算定して下さい、との力強い言葉を頂戴し、あっという間の一時間だった。
このサロンの良い所は、気軽に参加できる所で、毎週火曜夜一時間、しかも無料で開催される。
ある回では、「イクラのしょうゆ漬け」を作りながら参加した人もいた(おいしそうでした)。
講習会の打ち上げコンパのノリで、本音でディスカッションができ、楽しく学べるので、是非皆様ご参加ください!
ヘルスケアオンラインサロン 第17回 2020年11月24日(火)20:00〜
デンタルX もっと活用したい(ホスト:田中正大さん)
当院(クリスタル歯科・安田直美)は開業18年経ち、開業と同時にデンタルX(当時はデンタルVII)を購入し、私は日本ヘルスケア歯科学会(当時は日本ヘルスケア歯科研究会)のような患者データの入力を確実に行い、リスク統計をしっかりする歯科医院を目指して開業しました。しかし実際の患者データの入力は、初診時の受付入力、歯科衛生士による口腔内写真や歯周組織検査しか行っていませんでした。このタイトルをみた瞬間、ここで知らない入力の仕方を覚えて、活用したい、と意欲を持って、参加させていただきました。
田中正大さんは、デンタルXの良さと欠点、ウィステリアの良さと欠点をお話しいただき、CRASPが近くバージョンアップにて入力可能となるウィステリア移行も並行して行っており、当日入力を診療後、毎日行っている話を聞き、“毎日の積み重ねが大事である”と改めて思える時間で、感動と感謝の時間でした。
当院のように、デンタルXを歯科衛生士だけしか活用してない歯科医院が数多くあることを話していただき、そしてこれ(①、②、③、④)を知ったら、とても便利になるし、リスク統計も出しやすくなることを、教えてくださいました。
① 歯周検査などの比較(前々回、前回、現在)ができる
② リスク統計(認証取るときには必ず必要)
③ 症例 自分の症例を入れ、患者さんに提示、説明できるので、面白い。
④分類の利用
分類1〜8 各医院で入れたい項目を入力。一旦入れると変更するのは難しいので、入力するときはよく考えていれること。
1時間15分で田中歯科さんでの活用方法を盛り沢山お話しいただきました。追加として次のアドバイスがありました。
・デンタルXを診療室以外で見ることができるオンラインでつなぐ機能、“チームビューアー”が便利。
・プラネット社がデンタルXからXRに移行するにあたって、リスク統計が使えなくなる可能性が高いので、デンタルXをそのままMacで使うには、MacOS10.14までのMacを購入しておくことを勧める。
ヘルスケアオンラインサロン 第16回 2020年11月17日(火)20:00〜
医療における情報の非対称性:コミュニケーションの面白さ、難しさ(ホスト:秋元秀俊さん)
普段聞いた事がない「医療における情報の非対称性…」という秋元さんらしい少々難解な切り口ですが、何度か他のサロンで開催されたコミュニケーションについての話題に興味を持ちサロンに参加しました。
最初にホストからスライドにより、今回のテーマについての解説がありました。
例えば、果物でも中古車でも売り手と買い手の状況に応じて情報量、決定権、評価などの主役は変化するもので、それは非対称(どちらも対等ではない)である(J.スティグリッツの非対称情報の経済学)に準えて、医療者側と患者側においてもその情報量、決定権、評価などの主役は医療の緊急性や状況により変化するのではないか、つまり初診で歯の痛みがあって来院した患者とメインテナンスで来院した患者では情報量、決定権等が大きく変わるのであって、それに応じて説明やコミュニケーションも違うのです、という内容でした。
また、畑違いだったホストが歯科医療に興味を持ったのは、他の医療とは違い慢性疾患であるう蝕と歯周病をどのように退治していくのかという現状で、歯科医療は医療者側が主役になりづらい(患者側が主役になる)側面を持たざるを得ないという特殊な医療だからというお話がありました。
ヘルスケア診療の重要性の一つに「情報共有」があります。杉山代表が考案したCRASP(Caries Risk Assessment Share with Patients)のShare with Patientsがヘルスケア診療の原理であり、このサロンを企画した目的だとホストから説明がありました。すなわち患者との情報共有が大切であり、患者の自己決定権が尊重されるメインテナンスを基盤としたヘルスケア診療において、患者主役が必然にあるということです。
日々の臨床ではあまり意識していませんでしたが、よく考えると大変興味深い話題提供で、当院でもスタッフと話合いたいと思いました。
最後に、円滑なサロン進行に努めていただいた寺岡さんに感謝申し上げます。
ヘルスケアオンラインサロン 第15回 2020年11月10日(火)20:00〜
マイクロの部屋へようこそ!(ホスト:斉藤 仁さん)
自分は5年前にマイクロスコープを導入しましたが、実際の診療では根管治療をメインに活用しており、ヘルスケアの方々は他にどのような使い方をしているのか興味があって参加しました。
最初にホストから、今回のテーマの経緯のお話しがありました。以前、助成金についてWebセミナーを開催したところ、参加者から助成金を利用してマイクロスコープを導入したいがまだ躊躇しているという意見があり、マイクロスコープについてオンラインサロンで忌憚のない情報交換をしてみたいとのことでした。
その後、参加者のなかで今現在マイクロスコープを「導入してない派」と「すでに導入して活用している派」にバランスよくグループ分けして、ブレイクアウトルームでディスカッションをおこなった後、全員で報告するという形式で進行しました。
それぞれのグループでは、少人数ということもありいろいろな意見交換ができたようです。その後全員で集まって報告をしました。どの機種がお勧めなのか? 価格は? 導入されたタイミングは? 等から始まり、臨床でマイクロスコープを使う症例について、自費か保険内なのか等と様々な意見がありました。その中なかでも最も印象的だったのは、今回参加された杉山幸菜さんによる歯科衛生士のマイクロスコープの活用法でした。動画でボロっと落ちる歯石を撮影し、患者に情報提供するインパクトは絶大で、ぜひ歯科衛生士もマイクロスコープを活用して欲しい、また担当している患者の気になるところをマイクロスコープで撮影して歯科医師に確認してもらう、というお話がありました。
他にも1歯だけを視る歯科医師とは違い、多数歯を扱う歯科衛生士にはアームの取り回しの良い機種がお勧めという意見もありました。実にヘルスケア歯科診療らしいマイクロスコープの使い方だと共感し、当院でも参考にしたいと思いました。
ヘルスケアオンラインサロン 第14回 2020年10月27日(火)20:00〜
情報と資料整理どうしていますか?(ホスト:杉山精一さん)
杉山さんは、以前は紙ベースで残しておきたい記事や論文を整理していましたが、次々に増えていく資料と必要な書類の検索に手を拱いていました。そこでEvernoteというアプリケーションを導入し、デジタル化による資料の整理をおこなった結果、大変有益だったのでオンラインサロンでシェアしたいとの思いでこの日の企画になりました。
まず、和やかな雰囲気のもと参加者の自己紹介から始まり、ホストがスライド共有をおこないEvernoteの使い方・整理の方法など具体的に説明されました。様々な講演や原稿を執筆するにあたり、参考文献の引用が必要なのですが、その文献の検索・整理の方法の簡便さや、共有の仕方について、また英語文献の調べ方や翻訳ツールについても紹介されました。
その後、参加者から様々な意見交換がありました。イエテボリ大学留学中の石塚洋一先生からは、デジタル化に関しては既に実践しており、また大学在籍されている関係で文献検索についてもアドバイスをいただきました。石塚先生は、雑誌など紙ベースものを裁断し、スキャンスナップでデジタル化し、タブレットで確認するということをルーティンにしていると報告しました。また藤原夏樹さん(広島市)からは、タブレット(iPad)を各歯科衛生士に渡しEvernoteで院内の情報をシェアしているとのことです。
第12回サロン(ホスト:中本知之)でも話題となりましたが、カルテ、サブカルテ、様々な書類や資料、院内で共有したい情報など、今後益々デジタル化が進むと思います。今回のサロンでは、自分が持っている資料を上手に整理できるアイデアをいただきました。
ヘルスケアオンラインサロン 第13回 2020年10月20日(火)20:00〜
ヘルスケアの壁についてなんでも話そう(ホスト:高木景子さん)
ヘルスケア歯科診療を実践していく過程を山登りに喩えると、超えなくていけない多くの壁を一歩一歩進んで頂点を目指していかなくてはなりません。いろいろ悩んで迂回しながら壁を越えていく場合や、先輩や仲間のアドバイスによりイッキに進める場合もあるでしょう。自分もそのような壁(悩み)をシェアしたいと思い参加しました。
まず、参加者からの悩みを抽出するために三つのグループに分かれディスカッションをしました。その後それぞれの班で発表し、いくつか挙がった悩みをホストが以下の三つに選定しました。
① 新人や経験の少ないスタッフにどのようにヘルスケア歯科診療を伝えているのか
② スタッフのモチベーションの維持、教育について
③ メインテナンスで来院した患者のチェックのタイミング(担当歯科衛生士から呼ばれた時の対応)
という議題で、また各々のグループに分かれディスカッションをして報告しました。驚いたことに、三つの議題に共通するのはスタッフの悩みです。我々会員の壁(悩み)は、チーム医療として必須なスタッフの様々な問題なのだと感慨深い思いで参加者の意見を聞き、大変参考になりました。
その後フリートークの時間になり、親子継承についての悩み、診療に対するスタッフ間の温度差についての悩みなど様々な相談があって、参加者からアドバイスをいただきました。
最後にホストから、ヘルスケア歯科診療をやっていこうと思うとつまずくことも多いし、それは自分だけの問題ではなく皆も同じような悩みを持っていることもある、今日のサロンが明日からの診療をがんばろうと思っていただければ、というまとめの言葉がありました。まるで懇親会のような和やかな雰囲気で終会となりました。
ヘルスケアオンラインサロン 第12回 2020年10月13日(火)20:00〜
歯科医院の「省力化」について考えてみませんか?(ホスト:中本知之さん ゲスト:藤本靖貴さん・木山亮太さん)
はじめに中本知之さんからの問題提起として、開業年数が経つにつれ物が増え保管場所がなくなり、特に年々増え続けるカルテの保管に関してはスタッフからもクレームがあって悩んでいた、そうした膨大なカルテのスペース減少を考えペーパーレス化を模索していましたと、口火が切られました。
そうした経緯で、すでにペーパーレス化を実践している藤本靖貴先生(リーフ総合歯科院長)と木山亮太さん(同医療法人LSCマネージャー)に相談したことが大変参考になったとのことで、今回のサロンにゲストとしてお招きになりました。
筆者の医院でも開業16年が経ち、カルテの保管に関してはスタッフルームを潰してカルテ庫にしました。またプリントアウトが必要な紙ベースのカルテについて日進月歩のデジタル化に興味があったので、ぜひ聞いてみたいと思った内容でした。
まず、ホストから藤本先生と木山さんの紹介があり、藤本先生からリーフ総合歯科のプロフィール、取り組みについて紹介がありました。そのなかで膨大な量のカルテから目的のカルテを探すことや、毎日の診療分のカルテの出し入れをおこなっているスタッフの負担を考え、ペーパーレス化を進めたというお話がありました。カルテをペーパーレス化する前に取り組んだのが、サブカルテのペーパーレス化でした。事務長の木山さんと試行錯誤の上、「デンタルEノート」というアプリを使用したサブカルテのシステムを開発されました。
その後、ホストから「サブカルテに記録すべき項目は何か?」という議題を出し、参加者がいくつかのグループに分かれて相談し、その後全員で報告しました。参加者からは、歯科医師では知り得ない患者の生活習慣、様々な生活環境などの聞き取りを記録してもらいたいという意見が多く出ました。また治療経過や治療計画など治療に関する情報も大切だという意見もありました。
最後に、藤本先生から今回電子化を進めるにあたり、情報の何が本当に必要なのか整理ができたこと、今後院内のデジタル化を進める場合Wi-Fi環境の整備を考えた方がよいとのアドバイスをいただき、盛会のうち終了となりました。
参加者感想(30代男性):手書きと電子化の良さを活かしたペーパーレス化について学ぶことができた。
参加者感想(40代男性):電子化するにはかなりしっかり考えて院内を構築する必要を感じました。
参加者感想(40代女性):最新情報だが、自院で導入するかは考えます
ヘルスケアオンラインサロン 第11回 2020年10月6日(火)20:00〜
スタッフが辞めない歯科医院とは?(ホスト:林 浩司さん ゲスト:沼澤秀之さん)
第11回は林浩司さんがホストを務め『スタッフが辞めない歯科医院の作り方』(クインテッセンス出版2019年12月刊)の著者である沼澤秀之さんをゲストに迎えて『スタッフが辞めない歯科医院とは?』をテーマに行われました。
ヘルスケア診療に限らず歯科医療はスタッフがいてこそ、より質の高い医療を提供できると考えています。とは言っても、勤務医の私はスタッフを雇用したことがありません。院長になってみないとわからないことが多いと思います。しかし今のうちからスタッフが長く働ける環境を作るヒントを知っていれば、院長になった時に役立つと思い、参加しました。
最初に林さんより、日々のヘルスケア診療ではスタッフの役割が重要で、長く勤めてくれるスタッフが医院の財産であると感じるようになったというお話がありました。そこで長く勤められる医院になるにはどうしたらいいか、二つのテーマについて参加者同士で意見交換を行い、沼澤さんから医院での経験談とともにアドバイスをいただきました。
一つ目のテーマは「長く働き続けられる歯科医院はどんな特徴があるのだろう?」です。
この中で印象的だったのは、診療をギリギリの人数で行うと、1人退職した時、残りのスタッフの負担が増し、疲れてしまう、有給も取りづらくなる、といった負のサイクルに陥ってしまう。そのため1人もしくは2人余裕を持って採用したほうが退職時のショックを減らせるとのこと。労働条件に関しては、歯科医院も企業体であり、一般企業に劣らないよう気をつける必要があるとのことでした。
二つ目のテーマは「スタッフが満足する歯科医院はどんな特徴だろう?」について話ました。スタッフの満足度やニーズは人によって様々なため、一概に答えはないが、沼澤デンタルクリニックでは院長がスタッフ一人ひとりと面談し、その時出てきた不満を一つひとつ着実に解決していくことが、働きやすい環境につながっているとのことでした。
話が盛り上がり、予定時間を30分も過ぎて、終了となりました。
今回のサロンを通じて、ヘルスケア診療はスタッフが長く働いてくれるからこそができる医院の文化であり、それを実現するためには労働条件だけでなく、様々な配慮や工夫をなされていることを学べました。(杉山修平)
参加者感想(50代男性):具体例を交えながらいろんなお話しが聞けて良かったです。沼澤先生のゲストも良かったです。
参加者感想(50代男性):ブレイクアウトルームは一回目と二回目は違うメンバーにしたほうが、よいかも。意見が片寄らないように。
参加者感想(40代男性):活発に話が出ましたね
ヘルスケアオンラインサロン 第10回 2020年9月29日(火)21:00〜
コミュニケーションの原理とコツ(ホスト:渡辺 勝さん)
第10回目は渡辺勝さんがホストを務め、「コミュニケーションの原理とコツ」というテーマで行われました。
渡辺さんといえば「禁煙支援ガイドブック」の著者であり、日々患者やスタッフとのコミュニケーションについて悩んでいる自分にとっては参考になる話があるのではと思い、サロンに参加しました。
まず、進行役の丸山修平さんから参加者全員に、「患者やスタッフとのコミュニケーションについて悩みがありますか」という質問が投げかけられました。全員がコミュニケーションについて苦労されたことがあるとのことで、具体的にどのような問題点があるのか抽出しました。
その後、その問題点についていくつかのグループに分かれ少人数でディスカッションしたのち、全体で集まって報告しホストが様々な意見をまとめました。患者についての悩みは「要望が強い」「話が長い」「伝えたつもりが伝わってない」「外国人で文化の違いによる意思疎通がとれない」などの悩みについてそれぞれ対応策を考えました。次にスタッフとのコミュニケーションについて、注意するタイミングや新人教育の問題など参加者から活発な意見が出ました。
最後に、渡辺さんからまとめとして参加者にメッセージをいただきました。それは「S O Sの法則」というもので「そう・思えば・そう」ということです。普段、自分たちは一部の患者やスタッフにネガティブな固定観念で考えがちですが、相手は皆違う思いで生きています〜良いところに目を向けて接してください〜相手を変えることはできませんが自分の思いは変えられます〜自分が変われば相手も変わります〜との話でした。自分自身、大変腑に落ちる言葉で明日から実践してみようと思いました。
参加者感想(30代男性):いい雰囲気でとても楽しかったです。
参加者感想(40代男性):SOSの法則を実践したいと思います。
参加者感想(50代男性):ワークが多くてよかった。
ヘルスケアオンラインサロン 第9回 2020年9月15日(火)21:00〜
皆何使っている?おすすめ機械、器材について話そう(ホスト:高橋 啓さん)
ヘルスケア歯科診療といえば、齲蝕や歯周病の重症化予防の方がメインのように思われていますが、悪化してしまった場合の歯科治療の共有も大切です。一度修復されてしまった歯は二次齲蝕へのスパイラルにより最終的には欠損になってしまうことは周知の如くです。しかし一本の歯を残すために、こだわり(臨床への興味という意味で)の強いヘルスケアの会員の方々は特別な工夫をされて治療されていると思います。そうした日々の臨床のヒントがあればと思い参加しました。
今回は参加者からなるべく情報を広く共有したいという意図で、いくつかのグループに分かれて10分ほどディスカッションした後、全体で各グループの報告をするという形式をとりました。
前半はレジン充填、後半はエンドについて話合いをし、それぞれ機材は何を使っているのか、どういう術式で治療しているのか、お互いに報告しあいましたが、その中で話題に上がったことを二つ取り上げました。一つは大井孝友さんから、前歯の一歯中間欠損などの場合に両隣接の支台歯は削合せず、ポンティックをレジンでダイレクトポンディングするという方法です。画面共有で30年間維持されている症例を提示していただきましたが、参加者からは多数の反響がありました。二つめは斎藤仁さんからで、破折根をスーパーボンドでポストごと接着する方法です。破折部のデブライトメントや出血のコントロールなど多くの質疑応答がありました。
最後に、今回のホストでありWeb調整担当責任者でもある高橋さんから、是非、お二人の治療方法を別の機会に(webinarなどで)詳しい内容を講演して欲しいとのお願いがあり、盛会の内に終了となりました。
参加者感想(40代男性):なかなかこだわりのある方が多いですね。
参加者感想(40代男性):自分がしらない知識や術式をしれました。
参加者感想(50代男性):時間がもっと欲しいです。
ヘルスケアオンラインサロン 第8回 2020年9月8日(火)21:00〜
イエテボリ大学カリオロジー科に留学中の石塚先生に聞く〜北欧と日本は何が違いますか〜(ホスト:杉山精一さん ゲスト:石塚洋一さん)
第8回目は杉山精一さんがホストを務め、ゲストとしてスウェーデンからイエテボリ大学カリオロジー科に留学中の石塚洋一先生に参加していただく新しい試みのオンラインサロンになりました。
イエテボリ大学といえば、著名なリンデ教授やアクセルソン教授、また岡本浩先生や弘岡秀明先生などが在籍した大学であり、是非その実情などをお聞きしたいと思い参加しました。
最初に杉山さんから、本日のゲスト石塚さんとの出会いから現在に至る関係にお話がありました。本当はORCAでお酒でも飲みながら話したかったところだったようですが、新型コロナウイルス感染症の影響でお会いできなくなり、それならばZoomを使って広く会員と忌憚のない情報交換をしたいという趣旨で、このサロンの企画になりました。
スウェーデンからオンラインで参加の石塚洋一先生がスライドを使って、まずスウェーデンの文化、国民性について、またイエテボリ大学の教育、歯学部・大学院の制度、実際の授業や診療風景などについて大変興味深い内容を説明されました。日本との違いについて、スウェーデン語で『ラーゴム(ほどよい)』という言葉を教えていただきました。また、『フィーカ』というコーヒーブレイクの習慣についても紹介していただきました。コーヒーブレイクをとりながら効率の良い仕事をし、ワークライフバランスを重視し、フラットな上下関係で仕事をしているスウェーデンの国民性に、日々歯科医師会の雑務に追われている筆者はうらやましく思いました。
ホストの杉山さんは、石塚さんのスライドの途中と最後で質疑応答の時間をとってくださいました。参加者からは活発な質問があり、スウェーデン人の口腔環境について、日本の歯学部とスウェーデンの大学の教育の違い、また診療に関しては、資料採得について、ブラッシング指導やフッ化物利用などの状況、歯科医師と歯科衛生士の関係、メンテナンスについてなど多岐にわたる興味深い意見交換ができました。
スウェーデンに居る石塚先生とオンラインという便利なツール使ってリアルタイムで1時間半を超える意見交換は、盛会のうちに終了となりました。普段聞くことのできないお話も多く、大変有意義で貴重な時間を過ごすことができました。
参加者感想(40代男性):スウェーデンの歯科の実態を知る事ができた。
参加者感想(30代男性):イメージとは異なる実際の状況がよくわかりました。
参加者感想(40代男性):街の紹介は少なめにして具体的な予防や治療の違いとかを話してもらえると最高でした。
ヘルスケアオンラインサロン 第7回 2020年9月1日(火)21:00〜
ヘルスケア診療所と矯正専門医の連携(ホスト:千草隆治さん)
第7回目は千草 隆治さんがホストを務め「ヘルスケア診療所と矯正専門医の連携」というテーマで行われました。
筆者の医院では、矯正治療が必要な患者は近隣の矯正専門医(日本ヘルスケア歯科学会会員)に全て依頼し、何かあればメールやLINEで連携を図りながら日々診療をおこなっています。当学会の他の診療所では、矯正治療をどうされているのか興味があり参加しました。
最初に千草さんから本日の趣旨を説明され、連携している矯正専門医の有松稔晃さんを紹介されました。有松さんは2015年ヘルスケアミーティング発表や2016、2017年に学会誌に症例報告など、当学会にも関わりの深い方です。矯正専門医の大変貴重なご意見を伺える機会となり、その中でヘルスケア歯科診療と矯正治療の相性についてお話をいただきました。特に継続的な資料を採り経過を診ていくこと、変化を追って予測して治療にあたることは当学会のコンセプトに合致するところです。
その後、参加者から忌憚のない意見や質問があり、有松さんがZoomの画面共有を使って様々なケースを紹介され、その矯正治療に対する熱意に参加者は圧倒されました。今回は、乳幼児の頃から定期的に来院される患者との信頼関係の中で、矯正治療を含め口腔外科、歯内療法、歯周病専門医などに依頼しなければならない時、また逆に歯科だけでなく医科専門医から紹介された場合の対応について(いわゆるインターディシプリナリーアプローチや他職種連携)は日々悩みや不安もあり、今後専門性のある治療や地域医療とどのように関わっていけるのか、大変考えさせられる内容でした。
参加者感想(40代男性):ヘルスケアの矯正の親和性をあらためて実感しました。
参加者感想(40代男性):初めてオンラインサロンに参加しましたが、なんとなく質問しにくい雰囲気があって、踏みこんで質問できなかった。矯正のメインテナンスと紹介元のメインテナンスの関係について聞いてみたかったです。
参加者感想(40代男性):ケースをいくつか提示いただき大変勉強になりました
ヘルスケアオンラインサロン 第6回 2020年8月25日(火)20:00〜
デンタルXとウィステリアの併用について(ホスト:田中正大さん)
第6回目は田中正大さんがホストを務め「デンタルXとウィステリアの併用について」をテーマに行われました.
実はこのテーマについては,今年3月にデンタルXユーザーの診療所で何とかウィステリアを併用できないかという目的で,田中歯科クリニックで数名の院長が集まり,デンタルXやレセコンその他の患者データをウィステリアにコンバートした経緯がありました.約半年後,各診療所でどうなっているのかという興味もあり参加しました.
当院は(日本ヘルスケア歯科研究会に入会する前から)開業時にデンタルXを導入しました.入会後何度もウィステリアの魅力を感じ,いろいろとセミナーを受講したりしながらそのままデンタルXユーザーに留まっていましたが,3月の集まりでコンバートしたことをきっかけに,当院でも日々ウィステリアに入力しています.しかし,果たしてこれでいいのか五里霧中の状況でしたので大変有り難いサロンでした.
サロンの中で田中さんはZoomの画面共有を使い,日々行っているウィステリアの入力方法やデンタルXのリスク統計の実際の使い方を説明くださったのですが,それが大変勉強になりました.また参加者から,全てのデータを入力していくにはハードルが高いので,少しずつ知りたいデータだけでも入力していけば,という意見も参考になりました.
デンタルXユーザーにおいては,今後デンタルXRへ移行するというお知らせが届いていると思います.デンタルXRでは,今まであった「リスク統計」がなくなるという噂もあります.患者一人ひとりのデータ(線の医療)は可能ですが,診療所全体のデータ(面の医療)は今後デンタルXユーザーにとって難しくなるかもしれません.そうなると今後デンタルXとウィステリアの併用の目的は,患者一人ひとりのデータはデンタルX,診療所全体のデータ分析はウィステリアとなるかもしれません.
ぜひ,ウィステリアの導入,移行を考えていただければとの内容でサロンは終了しました.
ヘルスケアオンラインサロン 第5回 2020年8月18日(火)20:00〜
『保険診療でヘルスケア』をみんなで話しましょう〜(ホスト:岡本昌樹さん)
今回は岡本昌樹さんがホストを務め「『保険診療でヘルスケア』をみんなで話しましょう〜」というテーマです.
岡本さんは栃木県歯科医師会の保険担当理事や国保の審査委員を務めており,その経験からホスト役を買っていただきました.保険請求における実際の声を聞ける貴重な機会であることと,今回の保険改正がヘルスケア診療にどのようにプラス面があるのか知りたくてサロンに参加しました.
最初にホストから数枚のスライドで,今後の診療報酬の方向性と新設された歯周病重症化予防や歯科疾患管理料の長期管理加算などの説明がありました.社会保障審議会では,国民の健康寿命の延伸と人生100年時代に向けた「全世代型社会保障」の実現を考え,疾病対処型報酬だけではなく重症化予防のための給付を視野に入れた診療点数の配分に向かう方向性が示されており,定期的健康管理を重視しているヘルスケア歯科診療にとっては追い風の時代になるとのお話がありました.しかし,公費による保険請求はある一定のルールがあるので(個別指導に立ち会う立場から実際の例で)注意が必要な点を提示していただきました.
その後参加者から様々な質問があり,一つひとつ丁寧に対応していただきました.日々の保険診療の算定方法についての疑問を,サロンでしか聞けない本音も交えて話合いました.特にコロナ禍の影響によるレセプト減少と一件当たりの点数増については,全国的に何処の都道府県でも認められ,今後の動向を注視する必要があるとの事で大変参考になりました.
ほぼ全員の参加者から発言をいただき,最後に鈴木正臣さんが「このような機会をいただき感謝します」という感想を述べられ,盛会のなかサロンは終了となりました.
ヘルスケアオンラインサロン 第4回 2020年8月11日(火)20:00〜
なんでうちには来ないのか? 歯科衛生士の雇用問題を考える(ホスト:斉藤 仁さん)
第4回目は斉藤 仁さんがホストを務め「なんでうちには来ないのか? 歯科衛生士の雇用問題を考える」というテーマで行われました.この回もデンタルダイヤモンド社の取材がありました.
少子高齢化が進む現在,学生数は少なくなり近年各地域の歯科衛生士専門学校では定員割れになっているようです.歯科界では慢性的に歯科衛生士不足となって久しいなか,ヘルスケア歯科診療においては必須の歯科衛生士の雇用問題をどのように考えているのか,というテーマに大変興味を感じ参加しました.
まず,「現在,歯科衛生士の雇用に困っている」「以前困っていたが,現在は困っていない」「今までも現在も困っていない」という項目で参加者各々にインタビューをしました.その中でいくつかキーワードとなる内容にまとめ,「そもそも募集しても集まらないのか」「募集して雇用はできるが,すぐ辞めてしまうのか」「雇用してしばらく勤務しても様々な理由で休職・退職していくのか」というように,ホストがいくつかの問題点に整理しました.
それぞれの解決すべき問題をディスカッションしていくなかで気づいたことは,歯科衛生士を雇用するには工夫が必要だということです.例えば,近隣の歯科衛生士専門学校に何かしらの働きかけをする,今いるスタッフを援助して歯科衛生士にする,来院している患者さんに歯科衛生士の仕事をアピールする等の工夫が必要であり,普通に求人してもなかなか集まらない時代になっていくのではないか,という意見がありました.
また,今回参加した歯科衛生士からは,新卒求人は給料や福利厚生などの待遇面も大切であること,学生向けにオンラインで歯科衛生士という仕事の充実性などを話し合える場を作ってみてはどうか,という意見をいただきました.
最後に斉藤さんから,今回のテーマは2回3回と継続して開催し,何かしらの学会としての解決策を見つけたいという結論でサロンは終了しました.
参加者感想(40代男性):様々な先生のお話しをうかがえて良かったです。(^^)
参加者感想(20代男性):ざっくばらんかつ赤裸々な現況が聞けた。
ヘルスケアオンラインサロン 第3回 2020年8月4日(火)20:00〜
ヘルスケアってなんだろう?(ホスト:丸山和久さん)
第3回目は丸山和久さんがホストを務め「ヘルスケアってなんだろう?」というテーマで行われました.
当院が開業したときから関わってきた「ヘルスケアってなんだろう?」について考えると,患者さんとの関わり,スタッフとの連携など色々と学んだことがありますが,まずは自分自身の診療スタイルが勤務医のときとまったく変わったことです.そして,すべての歯科治療のベースとなる診療スタイルになりました.また他の参加者はどう考えているのかに関心があり,ぜひ参加してみようと思いました.
今回は多数の参加者があり,まずはZoomのブレイクアウトルームというシステムで少人数のいくつかのグループに別れて話合いをしました(運営委員が頑張っていただき参加者は混乱なく進行しました).大人数になるとなかなか発言ができないことを考慮すると大変有意義な試みだと感じました.
最初のグループでは「ヘルスケアというワード」を使って思ったことを話合いました.私の参加したグループでは,各々近況報告をして最近のコロナ禍のなかで「ヘルスケア」だったからよかったことを話していきました.30分程各グループで話合い,その後全体で集まって各グループのまとめを報告しました.
次に,また別グループに分かれてフリートーク重視で「ヘルスケアって予防の勉強ができるのですね」と聞かれたときに何と答えるかというテーマでそれぞれ話合いました.
グループに分かれディスカッションが終わり,いろいろと報告を聴いたなかで印象的だったのが,「スタッフを大事にすること」でした.ヘルスケアの院長はスタッフに対する愚痴を言う方はいなく,むしろスタッフを大事に考え,スタッフの成長を喜んでいる方ばかりだという話でした.16年目になる当院でも半分以上は10年超え勤務のスタッフで本当にスタッフは大切な存在であり,この話には大変共感しました.
最後に,自宅に居ながら北海道から九州在住の参加者といろいろディスカッションできることはオンラインならではの楽しみだと思いました.
Webセミナー委員の寺岡です.本ニュースレターでも様々なところで案内がなされていると思いますが,7月より本格始動したWebセミナーやオンラインサロンについて,「Webセミナー委員」として,またある時は「受講生」として参加してみて,私なりに感じたことを書かせていただきます.
コロナ禍でセミナーや学会は,どこもかしこも次々とオンラインで開催されていますが,ヘルスケアのオンラインセミナー(ここではWebセミナーもオンラインサロンも分かりやすいように敢えて「セミナー」と表記します)の魅力は,参加者と講師(ホスト・パネリスト)との距離の近さにあるのではないかと考えています.
ヘルスケアの和気藹々とした雰囲気そのままに,オンラインでも時に真剣に,時にゆる〜く(?),活発に議論がなされています.もちろんリアルで直接会って交流できないのは残念な部分もありますが,考え方次第では質問もしやすいのかな,なんて思ったりもします.
写真(NL vol.23-3参照)は8月4日のオンラインサロン,テーマは「ヘルスケアってなんだろう?」のものです.20名もの方にご参加いただき,ZOOMの機能をうまく利用しながら,各々のヘルスケア型歯科診療への想いを聴くことができました.
さすがに20名も集まるとキャリアや立場も様々で,私のような若手勤務医の立場では考えられないようなお話もたくさんお伺いでき,今後の将来に役立つトピックスが盛り沢山でした.
私はヘルスケアでの勉強はまだ浅いですが,逆にこうした環境だからこそ(もちろん地方在住者という側面も強くありますが),ヘルスケア歴の長い先輩方との距離感が近づいたのではないかなと思っています.ある意味,コロナ禍においてポジティブに活動してよかった部分です.
今後は学会外部からの講師もお招きしたり,医院単位で参加できるものを企画したりと,更なる内容の充実を図っていきます.「こんな内容の話が聞きたい!」,「この人の話を聞いてみたい!」などありましたら,ぜひ教えてください.
まだまだスタートしたばかりで運営サイドとしては至らぬ点も多いかと思いますが,逆に言ってしまえば,まだまだセミナーとしての雰囲気を作っていっている段階ですので,どなたでも気軽に参加できるかと思います.私のようにヘルスケア歴の短い方も,少しヘルスケアとはご無沙汰だった方も,一緒に学んでいきませんか??
参加者感想(30代男性):ひとりひとりの発言の機会をしっかりと設けてくださっていた。(^^)
参加者感想(50代男性):初めてこういった会に参加させていただいたため、あまり上手く話せませんまでした。(#_<-)
参加者感想(50代男性):少人数だと、いろいろ話せていいですね。新しい参加者が増えたら、楽しく話してもらうファシリテーターの工夫が必要ですね。
ヘルスケアオンラインサロン 第2回 2020年7月28日(火)20:00〜
嬉しかったことありますか? 変えたことありますか?(ホスト:杉山精一さん)
第2回目は杉山精一さんがホストを務め「嬉しかったことありますか? 変えたことありますか?」というテーマで行われました.
当院は栃木県の地方で開業しており,新型コロナウイルスの影響は都心部程ではありませんが,最近は第2波といえる影響で市内でも一人二人と感染者が出てきています.このような先の見えない状況下ですが,「嬉しかったことありますか? 変えたことありますか?」について考えると,患者さんから労いのお言葉をいただいたり,スタッフが感染対策に前向きに考え,提案してくれて院内の改善に繋がったりと,いろいろとよかった点を見直す機会になりました.また他の医院はどうしているのか好奇心がありぜひ参加してみようと思いました.
運営担当の田中勝幸さんの司会のもと,まずは一人ひとり自己紹介と近況報告を行い,和気藹々とした雰囲気のなかで始まりました.
まずは,ホストがZoomの画面共有を用いてスライドを準備し,杉山歯科の「嬉しかったことありますか? 変えたことありますか?」の簡単な情報提供をしていただきました.千葉県八千代市という東京近郊の都市部で開業されて,感染対策に追われる厳しい状況のなか,杉山さんも自分と同様,患者さんやスタッフに感謝する機会となったようです.
その後参加者から,院内でのLINEの活用法,もしコロナウイルス感染者を診療してしまった場合の対処法,エアロゾルについては特に口腔外バキュームや超音波スケーラー,エアフローの使用について,口腔内写真用カメラのカバーリング(カメラのカバーリングの方法については動画を後ほど提供していただきました.)など様々な意見が出ました.新型コロナウイルスという未知の感染症について,歯科医療はどこまで予防対策をしていけばいいのか議論が深まりました.
最後に,今回のサロンを取材したデンタルダイヤモンド社の多川さんからも一言いただきました.そのなかで,今年のデンタルダイヤモンド4月号掲載された渥美克幸先生の口腔外サクションの効果的な使用法の紹介や当学会のWebセミナーやサロンのレポートをお約束いただき,大変有意義な時間を過ごしました.
ヘルスケアオンラインサロン 第1回 2020年7月14日(火)20:00〜
雇用調整助成金の仕組みと手続き(ホスト:秋元秀俊さん)
オンラインサロンは,Webを使って会員が気楽に集まって語れる場を提供したいという趣旨で始まりました.
今回のサロン1回目は秋元秀俊さんホストによる「雇用調整助成金の仕組みと手続き」という内容で行われました.
新型コロナウイルス感染対策に関する助成金・融資などについては当学会ホームページに大変わかりやすく紹介されています.トップページの「COVID-19感染対応情報室」をクリックし,「経済的影響への対策」を選んでみてください.
自分も今回のサロンに参加するにあたり,このサイトを閲覧しました.コロナ禍でも通常に診療をおこなっていた当院では助成金等について不勉強で,こんなに多くの種類の制度があることを初めて知りました.そこで,今回は会員の方がどこまで制度を利用しているのか,また自分が利用できそうな助成金等の制度があればと思い参加しました.
初めに秋元さんから雇用調整助成金の意図と申請方法の説明があり,当初煩雑だった手続きが簡素化され,今は比較的簡単に申請できるとのお話がありました.参加者のなかで数名は申請済みで,顧問社労士にお願いした方や奥様やスタッフに任せて手続きした方もいました.
その後,持続化給付金,第二次補正予算における新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金交付事業,医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業の支援(厚生労働省),新型コロナウイルス感染症特別貸付(政策金融公庫)等について話題がもりあがり,参加者から様々な発言がありました.このサロンの良さは,地元歯科医師会では知り得ない,他県の情報を共有できることだと思いました.
そして参加してみると,皆さんがいろいろと工夫されてこの厳しい状況を乗り切っていることが分かります.また若い方の質問に対して参加者から多くのアドバイスがあり,私にとっても大変勉強になりました.
参加者の活発な意見があって予定時間を過ぎてしまいましたが,今回のサロンのまとめとして,一時休業や休職したスタッフを守るための補償制度であり,雇用者がきちんと情報を共有しこのような様々な助成金制度を積極的に利用すべきだろう,との結論で終会となりました.
この初回は,ホストのトラブルシューティングに不手際があって,スタートが遅れましたこと,お詫び申しあげます.オンラインサロンは,今後も様々なテーマでほぼ毎週火曜日開催していく予定です.興味がある内容がありましたらぜひ,気楽に参加してみてください.