学術講演会「う蝕治療のニューテクノロジー」
学術講演会「う蝕治療のニューテクノロジー」
2013年3月10日(日) 13:00〜16:00(午前10時〜12時までオピニオンメンバー会議)
場所:東京建物八重洲ホール
東京駅八重洲中央口より徒歩2分
東京メトロ銀座線・東西線日本橋駅徒歩5分
中央区八重洲1-9-8 ヤエスメッグビル地下
タイムスケジュール
13:00 「歯質保存のう蝕治療に何が必要か?」杉山精一
13:15 「唾液と再石灰化の仕組みを理解する」渡部茂
14:00 「再石灰化療法に有用な機器QLFについて」稲葉大輔
14:30 質疑
14:45 休憩
15:00 「新しい隣接面う蝕治療 Infiltrationについて」杉山精一
15:45 質疑
16:00 終了
16:30 懇親会 東京駅周辺にて90分程度
う蝕治療のニューテクノロジー
1.唾液と再石灰化 渡部 茂教授(明海大学)
唾液と再石灰化について正しく理解することが,歯質保存のう蝕治療にとても重要だということは,すでに多くの方が認識していると思います.今回,この分野,特に,唾液の臨床的な研究の第一人者である渡部茂先生に,基礎から最新の研究知見まで,詳しく解説をしていただく予定です.
2.QLF-D 稲葉大輔教授(岩手医科大学)
ICDASが初期う蝕の診査方法として認識されつつありますが,やはり,客観的な検査機器による結果も知りたい,という気持ちは臨床医であれば誰もが持っていると思います.ごく初期のう蝕検査機器としてQLF(Quantitative Light-induced Fluorescence)がありましたが,高額な機器のため,一般には普及していませんでした.
近年,QLF-Dという新しい技術開発がなされて初期脱灰病変を可視化定量できるようになりました.さらにQLF-Dは細菌由来のポルフィリンを特異的に画像定量できるので,進行したう蝕病変にも対応でき,検査機器も小型化され,一般開業医でも使用できる可能性ができてきました.今回,この分野の研究をされている稲葉大輔先生に,この新しい検査技術と機器について解説していただきます.
3.Infiltration治療 杉山精一
「隣接面のう蝕の進行を止めることができれば…」という思いは,誰もにもあるでしょう.今まで,隣接面の初期カリエスを見つけても,その対策といえば,フロスやフッ化物の利用,メインテナンス来院時のPMTCなどしかなく,咬合面のシーラントのような確実性の高い治療はありませんでした.
しかし,ドイツでは隣接面初期カリエスの進行を停止させる新しいInfiltrationという治療が開発され,すでに数年前から世界各国で使用されるようになりました.私は,Infiltrationの研究に関わっているH. Meyer-Lueckel先生の講演を2010年にフランスORCA,2012年リオのORCAと二度にわたり聞く機会に恵まれ,ハンズオンセミナーにも参加しました.ぜひとも日本でも臨床で使えるようにしたいと思っていましたところ,ようやく2013年2月から発売されることになりました.今回は,この新しい隣接面う蝕治療であるInfiltration治療についての説明と臨床応用について解説します.
❐参加費(会員・非会員問わず.なお,会員は学会内互助通貨ヘルスでの参加も可)
歯科医師 5,000円(1ヘルス) 他スタッフ 3,000円(1ヘルス)
❐お申し込み・お問い合わせは日本ヘルスケア歯科学会事務局まで

