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■PECO

PECO(Patients Exposure Comparison Outcome)
最近よく耳にするEBM。その第一ステップで用いられるPECOについて探っていきます。

PECO コラム3

斉藤 仁/コアメンバー・札幌市開業

STEP 2 どんな条件で得られるどんな情報が欲しいのか明示する

前回まとめた「知りたいこと」に優先順位をつけて、自分が一番知りたいことは何かと考えてもう少し項目を絞ってみると、

  1. 手用ブラシで毎日きちんと歯磨きしない子が音波ブラシに替えたらちゃんと磨くようになるか?
  2. 手用ブラシで仕上げ磨きを毎日きちんとできていない親が、音波ブラシに替えたらちゃんと仕上げができるようになるのか?
  3. 音波ブラシに替えると手用のときより、メインテナンス(2〜3ヵ月間隔)に来た時にプラークの付着は少ないのか?

の三つになりました。問題点を絞り込んだら今度はそれを分解して明示する作業を行います。

EBMの世界でPECOと呼ばれるステップです。

PECOとは、
P=Patient・・・どんな患者(対象者)に対して
E=Exposure・・・何をしたときに
C=Comparison・・・何をしたときに比べて
O=Outcome・・・どんな結果が期待できるか

と、具体的な臨床の状態を想像して、問題点を明示する手法です。疑問1についてPECOを作ってみました。

P:就寝前に毎日は歯磨きをしない子供に
E:音波ブラシを使用させると
C:手用ブラシを使用していた時と比べて
O:磨かないで寝てしまう日が減るか?

こんな具合です。でも「毎日歯磨きをしない子供」といっても、2歳の子供と10歳の子供では意味合いが違ってきます。次回はこのあたりをもう少し具体化させてみましょう。

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