2014年 オピニオンメンバー会議議事録

一般社団法人 日本ヘルスケア歯科学会
社員総会(オピニオンメンバー会議)
日程;平成26年11月23日(日) 午前10時00分より12時00分
会場;ラッセホール 5F会議室(神戸市)
報告事項
報告事項1号 会員制度の変更(準会員制度の廃止)
報告事項2号 歯科衛生士育成プログラムの改革
報告事項3号 オピニオンメンバー選挙(推薦・立候補・留任候補の信任投票)
報告事項4号 認証審査基準について
協議事項
協議事項1号 来年度事業計画おもに研究計画について
協議事項2号 2015年ヘルスケアミーティングの企画について
協議事項3号 学会の向かうべき方向性について
●代表あいさつ
杉山:新しいオピニオンメンバーとコアメンバーの体制になって早くも1年がたちます。去年は、関西で衛生士コースを開催し、3月のオピニオンメンバー会議も関西で開催しました。そして、かつて1回でしたか、関西でやった記憶が僕はあるのですけれども、今回のヘルスケアミーティングも久しぶりに関西ということで、ここ1年ずっと関西です。そしてまた広島のワンデーは非常に盛況でして、ここ1年はやはり西高東低だったというふうな感じがしています。
でも、これは非常にいいことで、ヘルスケアは全国組織なので、日本全国津々浦々でそれぞれのギャランティーということがすごく大事だと思っていますので、こういう場所を変えての開催というのは非常に大事だなというふうに思っています。
きょうは2時間という短い時間ですけれども、報告事項とまた、事前にメーリングリストで流しましたけれども、設立からもう約20年近くがたちましたので、この会の方向性についても意見交換ができればというふうに思っていますので、ぜひ思うままに発言をしていただきたいと思っています。
そして、また少し付け加えて言いますと、私もあちこちに出かけているのですけれども、日頃からなるべくfacebookには私どものことはアップするようにしていますので、もしfacebookのリクエストをいただいていない人がいましたら、この機会にいただければ、悪いことをしてもすぐにばれてしまうのですけれども、私が普段何をしてどこにいるのかが多分すぐ分かると思います。この会議とともに、そういうことのつながりも、最近は結構重要だなというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
そういうところで一応私の挨拶とさせていただきます。それとすいません。大事なことを忘れていました。今回ここ関西でのヘルスケアミーティング開催ということで、運営に当たられた実行委員の先生方には本当に感謝しています。それから、関西での開催ということで、事務局の〓秋元〓さんを始め、秋編集事務所の方にはかなり事務的なところでお手数をかけていますけれども、本当にサポートしていただいてありがとうございます。無事に2日間開催されるということで、いい結果が出るものというふうに思っていますので、よろしくお願いします。
どういうわけか、私は、今回は出番がほとんどないということです。会議だということですので、ぜひ久しぶりにゆっくり聞かせていただいて、有難く参加をさせていただきたいというふうに思っていますので、よろしくお願いします。以上です。
●議長選出など
田中:はい、それでは、早速会議に入っていきたいと思います。最初に議長を選任したいと思いますが、いかが致しましょうか?
A:執行部に一任します。
田中:ありがとうございます。それでは、あらかじめお願いしてありました大井先生、議長をお願いします。
大井:では、ご指名ですので、僭越ながら、私大井が議長を務めさせていただきます。本日はよろしくお願い致します。まず、会議に先立ちまして、会議の成立について。全オピニオンメンバー62名中、現在36名の出席をいただいております。委任状を23名からいただいておりますので、総数でこの会議は成立致しております。よろしくお願い致します。
では、会議に先立ちまして、議事録署名人を、私のほうからご指名させていただきます。長岡さん、よろしくお願い致します。山田さん、よろしくお願いします。
それでは、早速始めさせていただきます。全員のところに渡っていると思いますけれども、このレジメンの進行に沿って行わせていただきます。まず報告事項から、議題を、これは田中さんですね。田中さん、お願い致します。
●報告事項1号
田中:報告事項1号ですけれども、会員制度の変更自体は、実際は前回のオピニオンメンバー会議で議決いただいて、もう既に決定していることです。それで、来年2015年から完全に始まるのに先立ちまして、先日、皆さまのところで準会員登録のあるところには、このような準会員登録内容確認票というものが行っていると思います。
実際は今まで準会員、特に会費もなく、医院のスタッフとして登録されていた方々を、廃止します。それで、実際は正会員の年会費を6000円から3000円にする代わりに、準会員制度を廃止し、できるだけ正会員になっていただこうという制度であります。これはもうその議決に基づきまして粛々と進んでいるわけですけれども、どうか報告事項と言いますか、お願いなのですが、準会員登録を済ませていない方は、スタッフをできるだけ今年のうちに準会員に。これはいつまででしたでしょうか?
25日まで事務局にファックスすることによって、準会員登録しておけば、来年度、それを正会員に移行する場合は、入会金を免除するという形になっております。半額にするだけでも、経営的には皆にニュースレターを送ってなど、非常に大変です。でも、やはり正会員、しっかりとした意識を持った会員で成り立たせていこうという趣旨ですので、ぜひとも皆さまのところのスタッフ、また周りの診療所のスタッフを含めて、今年のうちに準会員登録をするようにお願い致します。
これはまたヘルスケアミーティングの中でも、改めてお願いしますけれども、簡単に報告という形でお話します。以上です。補足ですか?
河野:事務的な説明はまさにこの通りなのですけれども、やはりこれから衛生士を正会員として、情報を積極的に共有していこうというのが、この制度の改革の大きな趣旨です。というのは、私が歯科衛生士の育成コースをやっていますが、この間も聞いたのですけれども、今期の1コースで26名の受講生が来ました。それで、「自分がヘルスケアの会員だと思う人」というふうに手を上げさせましたら、6割ぐらいしか手を上げないのです。要するに、自分は会員ではないということです。いいえ、そんなわけはないのです。少なくとも準会員でなければ、歯科衛生士のコースには申し込みができないのです。だけれども、実際、先生も意識はあるし、衛生士さんもそれなりの意識の高い衛生士さんたちが集まっている場ですら、歯科衛生士さんたちの6割ぐらいしか、自分が会員であるという自覚がないのです。やはりそういうことではいけないと思いますので、ぜひ多くの方に会員としての自覚を持って活動していただきたいと思い、そのような思いを込めての正・準会員制度の廃止です。
ぜひ少なくともここにいらっしゃる、いらっしゃらなくてもオピニオンメンバーの診療所においては、今まで準会員だった方、準会員ではなかった方も含めて、全てのスタッフが正会員に移行していただきたいというふうに思っています。
別に1件1件私が文句を言ったりはしませんけれども、ぜひそのようなつもりで必ず全員正会員に移行をしていただきたいと強く希望しておりますので、皆さん、よろしくお願い致します。
大井:田中さん、河野さん、ありがとうございました。何かご質問がありましたら。去年決まったことです。それでは、次に移らせていただきます。
●報告事項2号
河野:では、報告事項の。資料の5ページから7ページぐらいまでいろいろ書いてあるのですけれども、そこに書いてあることについてはあえて説明はしません。ここに至るバックグラウンドなどをご説明したいと思います。歯科衛生士プログラム、育成プログラムというのは、今年9年目ということで、始めたときは、2、3年で終わると思っていました。ポシャルと思っては始めていませんでしたが、まさかこんなに長くやるとは想像はしておりませんでしたが、始めて9年がたちました。
もちろん、その間にもいろいろなことを改革してきました。例えば、コースの内容などについても、毎年とは言わないのですけれども、必要に応じて、かなり大幅に変えてきました。それから、ずっと東京で開催していたものも、関西でも開催できるようにという要望もあり、必要性も感じていましたので、地方での開催、それも検定コースのみならず、去年はついに基礎コース6日間を関西でやるというふうに、少しずつ、いろいろと変えてきました。ここへ来て、このようなまた大きな改革をしようというバックグラウンドは、認定歯科衛生士というものを、もっともっと広めたいというのが一つのねらいです。
今までの制度ですと、基礎コースもしくは検定コースに参加した歯科衛生士でないとこの認定歯科衛生士を取得するという方法がなかったのです。資格がなかったのです。それですと、やはり年に本当に20人、30人という方しか、そのチャンスを得ることができないということになりますので、来年の3月にまたオピニオンメンバー会議でやる衛生士業務における診療補助というガイドラインを作り、そしてまた今度はシンポジウムを行って、もっともっと歯科衛生士が、積極的にわれわれの業務の中で正当に評価されながら、業務を行っていけるようにしていこうという、今そのような道筋がやっとできました。
その歯科衛生士のガイドラインの中にも書いてありますけれども、衛生士育成プログラムで行う、実技研修会や、あるいは認定の歯科衛生士は、ガイドラインの中の熟練度に非常に大きな意味付けや重みがあります。ですので、もっともっと多くの歯科衛生士さんに、あるいは診療所で、認定の歯科衛生士を取得していただきたいというふうに思います。
そのためには、年間20人、30人という枠しかないというのでは不十分だというふうに考えまして、今までは育成コースを受けることが必須だったのですけれども、それを必須ではないということです。そのようなものを、コースを受けてもいいけれども、受けなくても、検定会というものを実施することによって、いきなり認定を受けるための実技検定を受けるというような仕組みを今後作っていこうかなと思っています。
結局、コースだけですと東京まで来る必要が非常に多くなります。地方できょうの午後もヘルスケアグループ大集合というものがありますので、そのようなところが主体になって、自分たちのグループの歯科医院の歯科衛生士さんに、認定の歯科衛生士を取るという道を広く広げて、その道筋をヘルスケアグループの歯科医院や先生方に助けてもらいながら、できれば年に2回、3回、東京以外の場所を含めて日本各地で、年に3回や4回、検定会というものを実施することによって、本当に100人単位で、そのような資格を得られる衛生士さんを増やすのが、大きな目的でございます。
その辺は文面には書かれていないことなのですけれども、そのようなバックグラウンドや目論見があります。このように変えていくことによって、より多くの人、より多くの衛生士さんに、認定の歯科衛生士になってもらい、より多くの診療所に認定の歯科衛生士がいるという状態を作っていきたいと思っています。
目標としては、300ぐらいです。今は認定の歯科衛生士さんが100なのです。認証の歯科診療所は60ぐらいだったと思います。実際に可動している数が少し怪しいのですけれども、認定の歯科衛生士のほうが、認証の歯科診療所に対して、いつの間にか増えてはいます。
ただ、そのような状況ですので、できれば300ぐらいを目標にできるような制度に変えていきたいと思って、このような改革を来年度からしていきたいと思っております。
先ほども言いましたように、例えば、私が「今度どこでやるよ」、「あそこでやるよ」、「ここでやるよ」と全部お膳立てするのは不可能です。ですから、これをやっていくには、ぜひヘルスケアグループのスタディグループの皆さんに協力を得て、声を掛けていただいて、各グループで年に1回ぐらい検定会ができるような、そのような勢いで私のほうに依頼をしていただければ、この制度がうまく生きていくのではないかと思っております。以上です。
大井:河野さん、ありがとうございました。今、話の中で出ていた、ガイドラインの話は後の協議事項の中の項目を抜かしているようですけれども。
河野:少しフライングしております。
大井:では、それに関しては、後ほどお話致します。今の報告事項で何かご質問はありますでしょうか? 具体的に話が進んでいかないと。お願い致します。
斉藤健:すいません。各ヘルスケアグループでというお話でしたが、今までの検定コースよりも小ぶりのもので小人数でもできるということですよね。場所としては、歯科医院でも可能だということなのですか?
河野:はい。場合によっては、そのようなことも可能であると思っております。まだ、採算性や実施のあれというものは、あまり詳しくイメージは抱いていないのですけれども、それほど大きな会場でなくても、ユニットが4、5台あり、受講生が20人ぐらいいれば、できるのではないかと思っています。場合によっては、受講生が10人ぐらいでもできるかなと思います。それでも頻繁に各地でできたらいいなと思っております。
大井:他にどなたか? すいません。僕のほうからです。質問担保はあるのですよね。検定の質問を担保するものです。
河野:いわゆる認定歯科衛生士の認定の合否判定の中には5項目あるのですけれども、そのうちの2項目が実技検定なのです。実技検定会と今言ったのは、その実技検定の口腔内写真撮影検定と、歯周組織検査検定の二つの実技検定を行うということです。それで、行う場合においての判定基準や判定方法、要領については全く変更ありません。今までどおりのもので行います。
大井:解説ありがとうございました。
●報告事項の第3号
田中:これも報告になります。既に第3期オピニオンメンバーの選出について、皆さまに意思表示、または立候補ということで、まず選挙をします。一応、私は選挙委員会の委員長ということで仕事をしております。今回、現行62名なのですけれども、次期は退任――もしくはもしかしたら留任の意思表明を忘れてしまった人もいるのかもしれませんが――18名の方が退任されて、新たに今度10名の方が立候補と言いますか、推薦で加わっております。
12月10日までに事務局に届いた信任投票用紙を集計して、会員数の1割を超える不信任がなければそのままということで、実際は恐らくそのままこのメンバー、新しいメンバーで、次回3月8日の、8日でしたでしょうか? オピニオンメンバー会議が行われることになると思います。
新任予定のオピニオンメンバーのうち5人の方が、きょうオブザーバーとして、後ろ、そちらと、そちらと、あとこちらの後ろになりますけれども、来ていただいております。何卒よろしくお願い申し上げます。それから、今出席の方で、来期、大田さんですかね。太田さんはどこでしょうか。
杉山:太田先生。
田中:来期は退任ということで、大田さんには始まったときからずっとかかわっていただきまして、本当に今までありがとうございました。
杉山:ちょっとご挨拶を。もしかしたら留任の意思表明をただ忘れただけかもしれないですが。
太田:長い間、大変お世話になりました。一番思い出に残っているのは、第4回の岡山講演というものなのですけれども、航空機の貨物室で運んだためか、スライドが真っ白になってしまって写らず、大変慌てたことを思い出します。それ以降、新潟でまた講演会をやったのですけれども、地方開催というものは非常に難しいということをつくづく感じます。
昨年度になりますけれども、倉敷ワンデーを控えて、兵庫の先生には非常にお世話になりました。認定衛生士も何とかできたのですけれども、残念ながら、認定診療所の資格を取ることなく、私がリタイアするような形になったので、皆さんに申し訳ないです。以上です。
(拍手)
田中:はい。ということで、恐らく12月10日郵送分を集計して、次の12月発送のニュースレターにぎりぎり結果が間に合うかどうかというところだと思います。また来期もよろしくお願い致します。選挙については、報告はこれだけになります。
大井:では、第4号、認証審査基準について、これはまた田中さんですか?
丸山:いいですか?
大井:はい。
丸山:オピニオンメンバーは定員があるのですか?
田中:定員はないです。
丸山:はい、了解です。
田中:一応オピニオンメンバーが一般社団法人日本ヘルスケア歯科学会の社員ということになっているので、全部でもいいのですけれども、現実的にはそれはないです。このようなものに参画し、運営していく意思表示を持って、参加された方がなるというところで、定員はないのです。
丸山:今のところはですね。
田中:今のところです。
大井:よろしいですか?
丸山:はい。
●報告事項の第4号
田中:認証の審査基準についてなのですけれども、現行の審査そのものを今、コアメンバーで当日審査させていただいているのですけれども、結構点数にばらつきがあったり、あとは私自身も点数を付けていて、点数を付けにくいものが実際はあるなと感じたりしたことで、コアメンバー、コア会議で議題として出させていただきました。
具体的には、例えば診療哲学について、過去、現在、どのように変遷してきたかなどという項目があるのですけれども、診療哲学は人にとやかく言われるものではないのではないかと僕の中で思っているということもあったりなどです。そのようなことの一貫で、渡した資料の一番下のところに、認証記録の蓄積と活用というFという項目を付けさせていただきました。
今、次期の認証そのもので、具体的に点数を変えたり、審査項目を変えたりすることはしないのですけれども、次期の認証の審査のときに、〓コアら〓は、プレゼンをもう1回見直して、実際に自分が点数を付けたその理由や、どうしたら点数を上げられるのか、どうしたら点数を下げられるのか、もう少し自分たちの意見をお互いに出し合い、すり合わせをしていって、認証の審査そのものに関しても、踏み込んで協議をしていきたいということを考えています。
もし審査基準に関して、こういうところは変えていってほしいや、こういうところは変えるべきではないかなど、何かご意見がありましたら、私のほうまで教えていただければと思います。以上です。
杉山:個別ですか?
田中:個別でいいと思います。言いにくいこともあるでしょうし、個別でなくてももちろんいいのですけれども、事務局のほうに言っていただければ全然かまいません。匿名で事務局でもかまいません。
D:匿名でもいいのですか?
田中:匿名でもかまいません。事務局を通せば、コアメンバーでも別に誰がということでは。実際に、今まで通った人で「私の点数はなんでこんなに低いのだろう」など、申し出があれば、それはそれです。誰が点数を付けたなどは言えませんけれども、そのようなことはお答えできるかと思いますので、もしあればお願い致します。以上です。
大井:それでは、匿名で、声色を変えて、事務局のほうへよろしくお願いします。何か2号の報告事項のほうで追加があるそうですので。
●報告の追加
河野:報告事項の中の歯科衛生士育成プログラムの改革ということで直接は関係ないのですけれども。今までは、発足した当時正会員も少なかったですし、本来は認定歯科衛生士を取得するためには、正会員であることと最初からうたっていたのですけれども、6、7年はそれを曖昧にして、準会員でも認定をしてきました。おととしと去年のコースからは、登録や認定をする場合には、正会員でないと駄目というふうにはっきり言い、認定を受ける場合には正会員になってもらっているはずです。
それから、過去の、準会員のままで認定の歯科衛生士になっていた人たちに対しては、おととしに5年に1回更新する、あるいは既に資格を持っているものは今後3年で更新しなさいという更新制度というのを作りました。そのときに正会員でないと更新は認めないということで、徐々に条件を厳しくしてきたのですけれども、来年からはもう準会員がなくなるということで、資格の更新に準じて、来年の3月までに正会員に登録しなかった認定の歯科衛生士については資格の停止を行います。
資格の停止は停止なので、正会員としてまた登録し、申請を行っていただければ復活はできますけれども、この資格更新の制度を作ったときに、その場合は回復のための申請料が1万円かかるとなっておりますので、1回失効してしまうと3月までに正会員として登録しないと、復活する場合には1万円手数料がかかりますよということになります。これについては、今認定の歯科衛生士を持っている方には、これからなのですけれども、当然個人的に通知が行くと思いますが、恐らくここにいらっしゃる方は随分関係している院長がいっぱいいると思いますので、一応報告をしております。以上です。
大井:現実として、準会員の認定歯科衛生士はまだいるのですか?
河野:はい。
E:少しいます。
河野:けしからんですか?
大井:いやいや、けしからんとは言いません。では、準会員の認定歯科衛生士を抱えていらっしゃる院長は、よろしくお願いします。個別に報告をどなたかしていただけるのですよね。ポスターを貼るのに少し中座するような方がいらっしゃいましたら。15分あればいいですか? では、10時50分にスタートということですね。
<休憩>
- 協議事項 事業計画 研究計画
杉山:DHの診療補助ガイドラインについてということで、次のページの最初に書いているシンポジウムを企画中です。そして、認証ミーティングの日程が7月。7月12日ですね。いわゆる併催セミナーについては、今回放射線学セミナーということで、これは今、渡辺先生でしたでしょうか?
渡辺:はい。講師を打診中で、今、外にはお願いしています。
杉山:はい。というところです。これも場所は東京です。それから、新入会向け、または外部に向けたセミナーというのは、少し後のお話になります。
そして、5番です。進行中の研究プロジェクトのほうは、そこに全部で6個書いてあるとおりなのですが、毎年行っているということで、これは認証歯科医院の更新基準にもなっているのですけれども、それ以外にも新たに参加したいという人は大歓迎です。実際に千葉県の先生が、非常にいいということで、エクセルのシートを持ってきてこれに参加してくれたケースがあったということは、ニュースレターにも報告がされています。ぜひたくさんの人に報告をしていただきたいし、また、その結果をまとめたものが、今年の会誌に詳細に出ています。
それから、2番目がカリエスリスクアセスメントに関する調査ということで、これは阪大の子ども学講座の林美加子教授を中心に、ウィステリアを使っている人が声を掛けてデータを集めて解析をしていったということで、主に伊藤中先生の使っている手法が中心ということで解析をしています。
最終的には、今、ここの永井さん、今は結婚されて有野さんという先生が論文を書いて、年明けには投稿をするということです。ジャーナル・オブ・デンティスト当たりだと思っているのですが、そのようなところに投稿をする予定ということまで進んでいます。これは一番最近の状況を有野さんに先日メールで問い合わせをして、確認をしました。
それから、3番目の禁煙による歯肉の変化の研究。これは福岡歯科大学高齢者歯科の内藤徹教授との共同でやっています。スタートは2012年2月で、もう3年目に入るのですかね。途中中断をしていたのですが、昨年になってもう1回再開をして、非常にいいきれいな結果が出てきて、メーリングリスト上では、メール会議を開催して、大井先生が座長で進めてくれています。
結果のまとまったものに関して、当初は大きな海外の学会でポスター発表というふうに言っていたのですが、現在内藤先生のほうから来たのでは、福岡歯科大学の何かと、あと歯周病学会等にポスター発表をまずするということです。最終的にはもちろん論文化するということでいくと思うのですが、やや方針転換があるようなので、もう少し頑張ってほしいなというところです。秋元さんとしては、これはすごく貴重な発表だということで、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスンやBMJあたりの医学系のジャーナルにも十分通用する内容だというサジェスチョンをもらっています。それはすごいなということで、誰が論文の筆頭者になるかという問題も出てきます……。
- 協議事項 第2号ヘルスケアミーティング
杉山:この学会ではPのメンテナンス、それからQOLについてなど、データを集め大きなシンポジウムをしています。それ以降、このMIHなど、いろいろな調査研究をやってきているのですが、会誌に書いてあったり、あるいは他の論文になったり、それから単なるシンポジウムで発表がされただけだったりということで、いろいろやってはいるのですけれども、実は僕らの会員でさえ、「あっ、そうなの」ということがあって、あまり知られていないし、簡単に知るようにもなっていないというところです。やることについつい時間を取られて、労力もそうです。そのまま終わったら、ほったらかし状態ということが多々あるように思いまして、まずそれを誰でもそれがすぐ分かるようにきちんと整理をして、例えばホームページを見て、ヘルスケアのところにアクセスをすると、定期的にメンテナンスに行っていると成人では年間これぐらいの抜歯になっているというのは既に2006年に結果を出しているのですね。
あるいは、定期的にメンテナンスをしていると、7歳から12歳ですと、2レベルの増加は0.3ぐらいになり、そのうちのMIHの比率も結構高いなど、そういうこともどこかで既に発表したりしているのですけれども、なかなか皆のところには届いていません。ましてや一般の人がそれを知ることは、今はほとんどできない状態です。
実は、現実には、会誌は誰でもフリーで読めるのです。ヘルスケアのホームページに行って、過去データというところから行くと、会誌というところがありまして、その会誌のところから見ると、全部会誌に出ているものは見られるのですけれども、少し分かりづらいのかもしれません。ですから、そういうところで、ヘルスケアが日頃、僕らの特徴としてやってきたことをきちんと分かりやすくまとめて、もう1回皆で共有をしようというところがまず一つ目です。
それを、やはり臨床の場で、患者さんにフィードバックをしていかないといけないので、非常に重要なテーマだと思います。それをやっていくと、今度は必ずしもそういう結果にならない、外れていると言いますか、あるいはレアなケースなのか分からない。あるいはつい最近ですと、僕のfacebookの中で、ある先生が虫歯をさせないために頑張って開業した、ところが現実にはやっぱり虫歯を進行させてしまった人が出てきてしまった、大変だ、どうしようと悩んでいるということが出ていました。もちろんそういうことは実際あるわけですよね。では、そういうときに、それが僕らの臨床の中でどのような位置付けにあるかということを明らかにすることができるのが、全部の臨床記録を取っていることでの非常に大きな有意なところだと思うのですね。
ですから、そういうことを、具体的に臨床ケースを挙げて、これはどういうことなのか、あるいは分かっていないこともいっぱいあると思います。Pが進んでいるケース、メンテナンスを続けても進んでいくケースもあるし、充填が増えてしまうケースもあります。ですから、そういうことの集合体として、トータルとして見れば、データを出す効果はもちろんあるのですけれども、中には、そのようにいろいろ悩んだり、現実と違ったりというところもあるわけですので、そういうことも含めて、臨床ケースを挙げながら、そこの部分についてのディスカッションをしていきたいというのが二つ目です。
何より今、そういうことができるのは、このような記録をきちんと取っているというところですので、決して他の会――例えば、これが大学にあるような会では決してできないでしょうし、それから、臨床医のグループでもこのようなことをやっているところはありません。
あるいは、ここ2年、去年はインディアナからゼロ先生が来て、今年は、クイントですけれども、ピッチ先生とエクスバーン先生という二人の先生が来たのですが、そのうち、ゼロ先生とピッチ先生は、機会がありましたので、私の診療室に寄っていただき、このようなデータをやっているということを現実に見てもらいました。
やはり、非常に評価をしてくれるのですね。私などは、開業医のデータはすごく偏っていて、そういうきれいでないデータをたくさん集めて何があるのだということを昔言われたのです。ついついエビデンスだけがデータとしては非常に有効であって、それ以外のものはあまり意味がないというように思い込んでいる節があるのですけれども、これは二人の先生ともはっきりと、決してそんなことはないのだと、そして非常にエビデンスレベルの高いコクランの研究に行くようなものから臨床報告までのそういったフルセットがあることによって初めて、それの全部大事なのだと、今回ピッチ先生もはっきりとそう言っていました。
ゼロ先生も、開業医ベースのそういうデータがアメリカでも注目をされて、報告が上がってきている。多角的ベースで、要するに、MIHも非常に研究力を付けて、そういうデータを集めていくことをスタートしているということです。ですから、ある意味非常に貴重な記録だと言って、ぜひ頑張りなさいと励まされました。
ですから、もう一度きちんと情報を整理して、その中でのいろいろなケースについて取り上げるということ、こういうことが僕らの会の一番の本質だろうということです。その根底には、日々の臨床をしっかりやるということですし、そのための研さんをするということ、そして、振り返るというこの三つをやることが、ヘルスケアの一番の重要なポイントだと思っていますので、そこに今フォーカスを当てて、2日目のミーティングをしてみたいです。
一応私が責任者で、藤木先生にサポートをしていただいて、あとやや難しい部分もあるので、豊島義博先生に分かりやすく解説をしてもらおうというふうに考えているというところです。それで、1日目に関しては、田中先生が責任者で、それに関連することをこれからもう少し具体化していこうというところまで今話が決まっています。どのような形か。
田中:はい。2日目、臨床の振り返りや、ヘルスケア診療とはという中に、どうしても日々のデータ入力ということがからんでくるのですけれども、ウィステリアを使っていらっしゃる先生は、藤木先生を中心に結構いろいろな情報交換があったりするようです。あと他に大体デンタルテンぐらいで、私はデンタルテンなのですが、やはりデータを検索したりできるようにする方法がよく浸透していなかったり、やり方が分からなかったり、あと実際やっていく上での苦労や、またはそれぞれがまちまちだったり、もちろんそれはウィステリアも含めてです。
前回のコア会議では、どのようにデータの入力を分担していたり、それから、どのような苦労をしてそれを解決したりしたか、また、臨床データをそれぞれの歯科医院がどのように活用しているか。毎日毎日入力、入力、入力で何も出てこないのでは、やはり入れるほうも意義が分からなくなってしまうので、それをどのようにフィードバックするかなどです。
出てきた臨床データの患者さんへの上手な伝え方、例えば、僕のデンタルテンですと、歯周病の重症度とポケットのデータをリンクして自動でグラフにしてくれる機能があるのですが、自分のところのデータだと面白いように、喫煙歴の長い人と臨床の歯周病の重症度というものが相関しているので、学術的にはどうかは分からないですけれども、僕の医院に来た患者さんにはこのような感じですよと見せると、非常に理解しやすいような環境になります。
では、それをどのように入れたらいいのかなどは、もうコツコツと一人ずつ入れていくしかないので、そのようなことを1日目に諸々考えてみたいです。私は総括責任者ということでいまして、そのような個々のワークショップや、講演があると思うのですけれども、ちょうどきょうの午後に相当するような時間帯でやってみたいと思いますので、できるだけ協力していただいて、案があれば、ぜひこのようなことをやってみたいや、このようなものがいいのではないかなどというのを出していただきたいです。事前に言うのを忘れてしまったので、ここで出てこないかもしれないですし、今出てくればぜひ発言していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
大井:今、杉山さんと田中さんから解説がありましたけれども、出席されているお聞きの先生方、何か提案みたいなものがありましたら。僕のほうから。田中さん、日々の入力の仕方なども解説していただけるのですか? 具体的に、ウィステリアならこう入力をして、デンタルテンならこう入力するという。
田中:リクエストがあれば。大井先生が責任者をやっていただけるのでしたら。僕が全部はできないので、案を出していただいて、それぞれの担当を。
大井:今の時間はなかったことに。
田中:いや、でも多分入れていない人は入れていないで、どのようにしたらいいのか分からないのだろうし、入れている人は入れている人でもっといい方法はないのかなと日々考えていると思うので、やはりそういうものを持ち寄って、解決して、また自分のところに持ち帰っていくということをしないといけないと思います。
一番は、データ入力というのはやはり単調でつまらない作業です。大体ルーティン化してしまえば流れていくのですけれども、そこに行く段階が多分すごく障害があると思います。一応ヘルスケアミーティングに出るニュースレターで少しデンタルテンに関しては書こうと思っていますが、当日いい企画があれば、もしくは分からないけれども、「やります」、「お手伝いします」という人を募りたいと思います。
杉山:すいません。あと、それは1日目なので、少し追加をしたいのですけれども、僕ら日本の歯科の環境は、皆保険制度があるではないですか。患者さんが歯科医院にアクセスするハードルが非常に低いです。最近、海外にいろいろ行って、初めてよく分かってきたのですけれども、特にヨーロッパでは、パブリックのヘルスセンターがあるのですが、ある地区は8割、9割、いったんそこに集まってくるというデータで、18歳や20歳までデータとしてあるのですけれども、そこから先、上はないのです。
それから、そういうものさえない国だと、プライベートでもいいのですが、意識的な診療所というのはまずアクセスのハードルが非常に高くて、なかなか行かないということになります。あとは行ける人しか行かないなどです。そういうところがあって、少し振り返ってみると、日本は皆保険で0歳から死ぬまでずっと保険証1枚で行けるわけですし、ヘルスケアのように、そういうことを記録していくと、非常に世界的に貴重な記録なのではないかなと思います。成人期の記録があるところは、多分ないです。
ですから、もしかするとトップランナーになっているのかもしれないというぐらいの思いがありまして、これをきちんとやっていくことは、本当に大事なことなのだと改めて最近思っていますので、それを来年につなげていきたいというふうに思います。
河野:今は2015年のヘルスケアミーティングの企画についてという説明だった思うのですけれども、ここまで練られていると、今さらそちらのほうからもっとああしなさい、こうしなさいというのは非常に言いにくいのではないかと思うのです。ここには書いていないのですが、2015は今そういう形でだいぶ練られて進行しているのですけれども、それ以降、来年、再来年ということではないのですけれども、将来のヘルスケアミーティングについて、何かこういうことをやってほしい、やったらいいのではないか、やるべきではないかなどという、そのようなご意見があったら、ぜひこの場で、私は聞いてみたいと思います。
このメンバー会議で、もちろん次の年のヘルスケアミーティングを何にしようというのは、本当に1日かけて話をするのですけれども、集約してくるのは、非常に難しいです。来年はこういうことでやろうと合意はできたのですけれども、ぜひ皆さんの意見や、アイデアを頂戴できれば、それはそのまま反映できるかどうかは分からないのですけれども、来年、再来年以降のヘルスケアミーティングの企画に役立てることができるのではないかと思います。これはまだ白紙なので、言うだけただの世界で、ぜひご意見があれば言っていただきたいなと思います。ね、大井先生?
大井:すいません。河野先生、言っても振らないというふうに、条件を付けていただけると、きっと意見が出てくるかなと思います。
河野:はい、もちろん、そのとおりでございます。
大井:と条件が付きましたので、どうぞ忌憚なくご発言いただけると有難いのですが。ないようですね。あれば、声色を変えて、匿名で事務局のほうへよろしくお願い致します。
では、本日は議決事項がないので、簡単に進んでいきますが、最後、協議事項、これはオピニオンメンバーのメーリングリストのほうでも投稿がありましたけれども、それに関して、お願い致します。協議事項の第3号です。
● 協議事項の第3号
杉山:学会の変えるべき方向性ということで、一つ出しました。一つは会の設立が1998年、16年前です。その当時から数年後に入った人たちは恐らく社会を変えたい、このようなことでは駄目だと、予防する方法も分かって、きちんと初期の段階で、う蝕があればリバーシブルな状況で健康に戻したり、あるいは進行停止に持ち込んだりできる。また、初期、中等度の歯周であれば、きちんと管理ができる、それさえも日本ではきちんとされていないから、変えなくてはいけないのだというようなことで、これは個人の力ではどうにもならないから会を作ろう、それはいいことだから参加をして皆で何かをやろうというところに集まった人たちが、初期の段階のメンバーです。その後もそのようなことは非常にいいということで入ってきた人が現行の中心のメンバーだというふうに思っています。
そうなのですが、時代はそれからもう15年以上たって、状況はかなり変わってきているというのと、秋元さんがよく言うのは、中心メンバーの高齢化、これは秋元さん自身でもありますし、私たちもそうです。その後にそれに賛同してくれる若い人たちが次々と入ってきていれば、何もこういうことを話す必要はないわけなのですが、残念ながら、やはり会員の減少というのはあります。今は900人なのですね。最盛期には2000、あのときどれぐらいでしたでしょうか?
秋元:瞬間風速で、2800ぐらいありました。
杉山:正会員ですよね。
秋元:正会員です。
杉山:ということなのです。では、会を存続させるために何かしようという、その方向性をまねて何かをやるような会だとは僕は思っていないですし、そのようなことはする必要はないと思っています。ただ、僕の中のイメージでは、熊谷先生が辞めたのが2005年なのです。2005年のニュースレターに藤木先生が、「ヘルスケア歯科学研究会の過去現在未来」というのを書いています。今読んでも全くそのままなのです。非常にいいことです。その後に熊谷先生が大会の挨拶を書いたのが2005年の4月です。そこから既にその後にロードマップを作り、認証制度を変え、それから歯科衛生士のコースを作り、いろいろやってきまして、僕のイメージの中ではその10年前からどん底にいったん落ちたように思うのですけれども、最近は非常にアクティブになって、地方も盛んになり、積極的に活動する人たちの数は増えているような僕は感覚を持っているのです。
ただ、残念ながら、絶対数の会員数は減少してしまっています。これは、ブームが去ったと言いますか、要するに、やはり会としてやっていくには、運営は非常に大事なのです。やはり資金的な部分もあります。秋編集事務所にも本当にいろいろな面でお世話になっていて、秋元さんを初めスタッフの人たち、不自由をしていただいて、いろいろと頑張ってもらっているのですけれども、ただやはり残念ながら単年度での黒字にはなかなか行っていないというところがあります。ですから、やはりこのまま若い人たちが入ってこないような状況が続くと、やはり存続は非常に大変になってくるでしょう。それから、皆どんどんリタイアしてしまうので、藤木先生も来年還暦ですか?
藤木:来年です。
杉山:来年ですね。秋元さんが六十いくつですか? 3ですか?
秋元:来年は3です。
杉山:私は今56歳なのですけれども、だんだん60歳オーバーの会員が増えて、やはりアクティビティが下がってしまうと思うのですね。やはり、それでは非常にもったいないと思うのです。ですから、なぜまた若い人たちが入ってこないのかなど、そこら辺のことについて、一生懸命皆やっているのだと思うのですが、何が足りないのかなど、こういう試みがないから、あるいは知られてない、知られていないのは確かにあります。僕はもう最近外に行くと必ず「ヘルスケアを知っていますか?」と聞くのですけれども、どこに行ってもやはりポツポツとしか手が上がらないです。歯科医師会レベルでも手が上がる率は2パーセントぐらいですかね。でも、5パーセントになったらすごいと思うのですけれども、もうちょっと広がり、裾野が広がってほしいというところで、どのように考えたらいいかの意見を聞きたいというところがこの協議内容です。
大井:補足はありますか? 杉山さんの趣旨は伝わったかと思います。前もってメーリングリストのほうにも報告がありましたので、皆さんそれなりにお考えになって本日を迎えていらっしゃると思いますので、何かありましたら、場合によっては指名させていただきます。
もう今回はですね、では、すいません。議長権限で、半田先生。
半田:議長指名ということで、お話をさせていただきます。本当に会員が減っているということは、やはり切実な問題だと思っているのですけれども、やっていることは私も間違いではないと思います。なかなか今予防を大事だというふうにとらえていても、そのやり方が分からなくて右往左往している若手の先生たちも多いと思うので、やはりいろいろな若い先生にこのヘルスケアについてお伝えをする、もしくは私たちがいろいろな機会を得て、私たちがやっているやり方、システムについて、いろいろな研修会のこういうパンフレット、ご案内だけじゃなく、いろいろな形で、もう本当にお伝えをしていくことが大事なのではないかなと思っています。
もちろん、私たち九州ですから、九州の研修会もそういう意味で、やはり知っていただき、そして、スタッフとともに来れるこのセミナーをこういうふうにやっているのだということをもっと大きくアピールをしていかないといけないと思います。やはり次の先生たちに入ってもらって、その先生たちがヘルスケアの中で頑張っていっていただく場を設けるためには、私たちがしていることをもっとアピールをすること、杉山先生と同じようにいろいろなところで声を掛けてみて、少し反応がある方たちにはどんどん二の矢、三の矢をしていくのが一つの方法ではないかなと思っております。以上です。
大井:ありがとうございます。では。
秋元:少しいいですか? それをずっとやっていくと、時間がなくなると思います。
大井:はい。時間がない。そうですね。
秋元:お手元にこのヘルスケアの入会のお誘いのパンフレットをお配りしたのですけれども、別に誤解のないようにしてください。このパンフレットをどのように作り替えたらいいのか、またはこのパンフレットのコピーが適切かなど、この内容がどうかということを議論する、その広報をうまくやっていく方法を議論する意図は全くありません。
そういうことではなくて、現状の活動は主にこういうふうに集約されます。それから、現状認識は設立趣旨にしても、この最初の頭のタイトルにしても、つまり「あなたの一歩が歯科医療を変える」。つまり、ご自身の診療の姿勢や地域での活動そのものが歯科医療全体を変えていくのだと、つまり歯科医療を変えるというのは、この会の設立時の認識で言えば、日本の歯科保険診療が修復に非常に傾いた仕組みであると、そのために、修復中心の診療になっていやしないかと、それを本来、病気を防ぐ、あるいは、健康を育てていくというような方向に十分変え得るものであると。それをまず皆さん一緒にやりませんかというのが、状況認識であり、メッセージなのです。
しかし、それが間違っているということではないのですけれども、それは今までたくさん修復治療をしてきた、非常に精度の高い修復治療をしてきたつもりである、しかしそのフォローアップをしてみると、必ずしもその結果は良くないという経験や反省を持った人たちのメッセージなのです。その人たちが今までの状態でいいのだろうかというふうに考えたメッセージです。
しかし、例えば、今、一つの基準として、50歳以下の先生方、オブザーバーの方、衛生士の方にお聞きしたいのですけれども、その状況認識を共有できるかということです。その状況認識をもし共有していなかったら、これは到達しないメッセージなわけですよね。例えば、開業してみたけれども、患者さんがきょうは一人も来なかったというときに、あなたの一歩が医療を変えるなんてそんなことは全然考えられないわけです。ということは、どの程度状況を共有できるかということが、まずあるのではないでしょうか。もちろん、一つのこれは考えるきっかけとして、こういうことをやっています。こういう状況認識で、こういうメッセージを発し続けて、16年たちました。そこをもう少し次の世代の人が見直したら、どうなるだろうかということを、執行部は謙虚に耳を傾けるべきではないかということを僕は申し上げて、議長、できれば若い先生の意見を中心に聞いていただきたい、というお願いです。
大井:オブザーバーを含めですか?
秋元:はい。
林:40歳前半の林と申します。私、セミナー委員を岡本先生の下でやっていまして、あの辺にいる若い先生も一緒にやっています。
やはり、今十何年前の話をされていましたけれども、今はやはりメーリングリストにもあったように、メンテナンスは通常ヘルスケアでやっている、やっていない先生方ももちろんメンテナンスされていますし、歯科衛生士の業務も以前私が歯科医師になったばかりのときはアシスタント業務が結構メインだったのですけれども、今はヘルスケアでなくても、予防担当、メンテナンス担当でやっている歯科医院も多いと思うのです。
やはり、ヘルスケア型診療は、今秋元さんが言ったようにいろいろとあると思うのですけれども、僕もセミナー委員をやっていたときに、一言で言うと何なのかというのがずっと頭の中に引っかかっていて、やはりその辺が見えにくいです。ですから、はっきり言うと、やはりなかなか難しくて、結局若い先生は何を言いたいのかな、何をやりたいのかなというのが、見えてこないと思います。
僕もやってみて分かったのですけれども、やはりやってみて「ああ、これがヘルスケアなのだ」ということが分かるのですけれども、やる前までは、趣旨とか何とかという難しいことをいろいろと言われる、頭のいい真面目な先生が多いなという、率直な意見はそのようなものでした。
ただ、やはり自分はやってみて、やはりこれは正しいと自分も思っているので、それをどのように広めてアピールしていくのかということが、このパンフレットにいろいろと書かれてありますけども、一言でこれというのがあるといいのかなと、ずっと僕は悩み考えて今も聞いていたのです。だから、これをやらないと予防ができないというわけでもないですし、予防をやっている医院から見れば、「そのヘルスケア型診療でなくても予防もできるし、メンテナンスだってやっているよ、うちは」という話になってきてしまって、何をどうしたいのという、それをやはり今後考えていく必要はあると思いました。
大井:林さん、ありがとうございました。
林:長くてすみません。
大井:僕のほうから、少しすいません。林さんの考える予防している先生と林先生がやられたことの、その違いを感じられたのはどこにあるのですか?
林:僕、今、補綴系のスタディグループにも入っているのですけれども、そこはやはり明確ないわゆるカリスマ的な先生がいて、その先生の下で、若い先生が集まってきて、いろいろと臨床的なディスカッションしたりとか、デイ会があったりします。
違いと言いますか、やはり山田さんとも話したのですけれども、例えば、マスメディアに対して発信するということも一つですけれども、こういうふうな私たちはこういうことをやっています、こういうことがやはり大切なのですというものです。
僕で言うならば、やはり臨床データを取っていって、補綴だったら補綴にしても、ずっといい状態で経過しているなど、そういうことを患者さんに示せるというのは、自分にとってはすごくプラスだと思っています。少し違います?
大井:いや。林先生の考えるのは、データを取っているということなのでしょうか?
林:そうです。
大井:では、若手。滝沢先生、一番若いですね。
滝沢:37歳です。ヘルスケアといわゆる修復補綴治療の違いということなどが、秋元さんのお話にありましたけれども、イメージとしては、共有できるかということだったのですが、自分としてもイメージはできます。ただ、臨床経験が浅いものですから、本当に今自分でしていることが今後5年たって、10年たって、どうなるのか、そこは今これから確かめていくということになるとは思います。
若い先生方が入ってくるかどうかというときに、恐らく若い方は、僕よりも若い方というそういう方をイメージしますと、もっと分かりやすい、例えば、これをやったらエンドがうまくなりました、これをやったらインプラントができるようになりましたなど、そういうものをやはり求めていて、すごく分かりやすいメッセージになると思います。
私としては、ヘルスケアというのは、やはり少し難しいところですけれども、私たちがしているヘルスケアの活動も、レベルが高い修復補綴をしているというのも、両方あるべきだろうなと思っているのです。例えば、修復補綴のレベルが高くても、来院された患者さん方に等しく、おしなべてそういったヘルスケアでやっていることが提供できていない場合には、これはやはり歯科医療としては、本当に患者さんが求めているところとは離れる部分があるのではないかなと思っています。ですので、それを20代、あるいは30代の若い先生方に、その時期に分かってもらうということは、その余裕がなかなかないと言いますか、すごく難しいことだと思います。そういう意味では、やはり大学時代、5年生、6年生くらいのそこのあたりに、ヘルスケアの考え方を伝えていくというのも一つの方法なのではないかと思っています。
そういうものがベースにあることが必要で、そういうことがあるからさらにアドバンスな診療ができるのだと、そういうことを伝えていけるといいのではないかなと思います。以上です。
大井:ありがとうございます。では。オブザーバーで参加されている中本さん。先生。
中本:神戸の中本です。37歳、30代後半です。オピニオンメンバーでもないので、あまり意見とか言うのは、かなり恐縮しているのですけれども、若い人の意見ということですので。僕も、始めてまだ2年ぐらいなのですけれども、ヘルスケアの診療スタイルを実際にやってみて、ものすごくいいなと思って、最近やっと良さが分かってきたというのがあります。
それを同じ年の友だちや30代前半の後輩などに伝えたりするのですけれども、なかなかやってもいないので、良さが伝わりません。先ほど林先生が言われていたように、例えば、この前プロフェッショナルというテレビ番組があったのですけれども、ああいうのをパッと見ただけで、割とすごく意識が、友だちの中で変わったりする方もいるというので、トップセールスと言いますか、あのようなものも結構大事なのだなとものすごく感じました。
あと近い友人に、いろいろ「ヘルスケアいいよ」と言って、勉強会を開いたりも時々したりするのですけれども、良さを分かってもらって、今までゼロだった衛生士を雇ったとします。やっと今回二人入ったけれども、半年後に聞いてみたら、全部辞めてしまいました、また1からですという、そのような若い先生の現状もあると思いますので、その辺も知っていただきたいなと思います。
あと、開業費が昔に比べてかなり上がっていると言いますか、材料屋さん主導の開業にどうしてもなってしまうみたいなので、最初からCTを買ったり、デジタルシステムを導入したりするというのが、当たり前ですというふうな、洗脳というのは少し言い方が悪いですけれども、そういうのを受けて開業するというのがあるので、どうしても、最初から銀行の返済とか、そういうのがあって、なかなか人材育成などに時間や経営的なところが割けないという若い先生の現状もかなりあるのではないかと思います。すいません。いかがでしょうか?
大井:中本先生、ありがとうございました。ところで、話の中に出ていた良さ、中本先生が考える良さっていうのは何ですか?
中本:ヘルスケアの良さ。そうですね。僕の友だちの中では、もうほとんど全員が、予防歯科をやっていると思っていると思うのですけれども、その中でもかなり質の高いことをやっていると思います。ただそれをデータとしてまだ出せる段階ではないので、そういうものを積み上げていきたいので、だから質の高い予防医療をやっていると言いますか、そういうものが良さではないかなと思います。いきなり振られたので、あまりまとまっていないのですけれども、お願いします。
大井:来年のヘルスケアミーティングで、その辺の良さがデータで出てくるのですよね?
00:39:57
田中:少しいいですか? 一言。すいません。中本さん、2年くらいやって良さが分かるようになってきた、林さんも滝沢さんも皆同じようで、やって分かるようになってきたということなのですけれども、スタートの時点でどうしてヘルスケアに食い付いたのです? その良さがまだ分からない段階で何に惹かれて、強制的に拉致されたなど、そういうのではなければ、何か魅力があったはずですよね? そこのところは思い出していただけたら、教えてください。
中本:実は、滝沢先生と同級生なので、藤木先生とのメールで誘っていただいて、症例相談をし出したのです。し出したときに、最初、実は僕はパノラマで相談していまして、写真も何もないような状態で相談したのですけれども、非常に丁寧に相談に乗っていただいたのです。実はこの患者さんが何年後こうなるのですよというデータをメールで、例えば10年後こうなりましたなど、骨吸収の状態やそういうものも数年後、例えばちゃんとしたSRPができればこうなりますよというものも、そういったメールでかなりやり取りする中で、やはりこういうものをしっかりやるのも大事なのだなというのが分かってきたということです。
そうしたら、自分たちのところで撮ろうなど、そういうことをちょこちょこやり出すと、やはりパノラマで診断するのは良くないなと、そういう感覚に徐々になってきたと言いますか。最初は本当に、イメージングプレートでやっていたのですけれども、10枚も撮ろうと思ったらイメージプレートが6枚しかないことが分かって、そのまま買い足したりなどしていました。そのような本当にレベルの低い状態でした。
田中:ありがとうございます。
C:すいません。よく勘違いされがちなのですけれども、例えばパンフレットの表紙などに予防という言葉は入っていないのですよね。ケアとキュア、両方大事だということは、表現としては伝わりにくいのですけれども、例えば、歯がどれだけ残っているかでしか、僕らは評価できないからやっているだけという、そういう表現、そういうふうにとらえがちなだけであって、ヘルスケア歯科学会というのは決して治療の質を求めていないわけではないのです。
例えば、少し前ですけれども、ラバーダムを使うことなど、決して治療に関してないがしろにしているのではなくて、ただ治療に関しての評価がいろいろな先生、いろいろな派閥の考え方がある中で、私たちができることとしては、歯がどれだけ残っているかということで評価をしているだけであって、決して治療の質を評価していないだとか、そういうことではないのだということだけは皆さんの中で大事に思っていただきたいなと思います。
大井:補足ありがとうございました。
杉山:食べながら、気楽に若い先生にご意見をいただきたい。
大井:そういう趣旨で行っていきたいと思います。
杉山:聞きたいのですけれども、例えば今中本先生が症例相談のケースからなど、一つは出会う機会がなかなかないのかなということは感じているのです。実は吉田と仲良くなって、吉田も今大々的に予防を打って、いろいろなキャンペーンし出して、その中で来年3時間ほどのセミナーがあるときに私と蓮見の二人で企画してくれてやるようなことで、そういうところに乗ってやっていくのも知ってもらいたいです。今、僕は積極的に機会があれば行きたいなというふうに思っています。
それから、もう一つは、外へヘルスケア以外で講演に行ったときに、興味を持って「いいね」と言ってくれる人は結構多いのですけれども、それでは、入って、何に参加したらいいのか。衛生士であれば、「歯科衛生士のプログラムいいからぜひ来年参加してね」というふうに言うのですけれども、ドクターの場合はというときの、その基本的な部分のもう少しスモールセミナーみたいな小さいものが。今まではワンデーという形でやっていたのですけれども、そういうものをどうしたらいいのか。ワンデーは倉敷、広島は非常に盛況だったのですけれども、東京は残念ながら人集めに苦労をしたというようなこともありました。もう少し、例えば、20、30人ベースでの、そういうものの企画をしたほうがいいのかどうかについても、まだコアの中で意見がまとまっていないというところなのです。
きょうは方向性ということで、大きなテーマの話なのですが、今出ている中では、その方向性について、大きく変えるべきだという意見はないように思うのですけれども、秋元さん、どうですか? そのような細かいこと以外に方向性は、変えなくていいのだというふうに理解しているのだけれども、いいのですかね。秋元さん、一つ、いいですか? 秋元さんは、この方向性について変えるべきだという意見ですか? そうではないのですか? そこを僕は聞きたいのですが。
秋元:方向性? 方向性を変えるということを提案しているのではありません。方向性を変えるというのではないけれども、状況が変化している。変わりつつある。もっと変わるということが非常に大きいのだと思います。状況が変わっているのだから、メッセージは変わらなければいけないのではないか。だから、状況認識を、共有していないのではないかという心配なのです。98年会員と今の50歳以下の人では、状況認識を共有できてないはずだと僕は思っています。
D:僕もそうです。例えば、98年でしたでしょうか。設立当初というのは、参加した人たちが、自分たちが修復治療を一生懸命やってきたと、でも、それで頑張るつもりだったのに、それは患者さんのためになっていたのだろうかという反省の人が98年メンバーはすごく多かったと思うのですね。でも、滝沢先生もそうですし、中本先生も、これから出てくる大学卒業して1年目、2年目の人たちは、自分たちは何もやっていないのに、反省もくそもないではないですか。そのような人にヘルスケアの良さを伝えるには、これでいいのかなということを皆考えないといけないのではないかと、そういうことだと僕は思います。
杉山:はい、どうぞ。
高木:51歳の高木です。若くないのですけれども、私がなぜ最初に食い付いたのかという話がさっきあったのですけれども、私は、とにかく使命感と言いますか、このようなことを開業医でやっている人がいるのだということを知ったことで、やらなくてはいけないとは思っていたけれども、できないのだろうなと思っていたので、やらなくてはと思ったのです。
そういう人は少ないのかもしれないのですけど、そういうことを熱く語りながら、でも、形から入る人もいるかもしれないので、いろいろなところで、とにかく知らせるということです。兵庫ヘルスで言うと、やはり少人数で、ワンデーや、そういうものをフォローみたいなものをしていっています。メールなどでもしますし、小さな宴会などもしますし、勉強会もしますので、そういうものがもう少し地域で活発になっていったらいいと思います。
大井:食事も入ったので、気楽になったと思いますが、我こそはという方。
E:すいません。杉山先生がそうおっしゃられるというところからお話されて、その話が終わった後、言ってきた若い先生たちに、「それでは、これで勉強しなさい」と言えるものが全然足りないと駄目だと思います。
杉山:そうなのですよ。「では、次にここに参加しなさい」というものがないと、ワーッとそこで途切れちゃうのですよね。それをやはり会の中に作っておくべきだと思います。例えば年に2回はそういういいと思った人が、まずここへ参加すれば分かるというものを定期的に開催するということがあると思います。それはやはりやらないと、と思います。ただ、それが人数的に今までのようなワンデーにたくさんの人数でなくてもいいのかな、逆にスモールのものに30人のほうがいいのかなというふうに僕は思います。主にドクター中心にはなると思うのですけれども、まず。そういうふうに思いました。そう、こういう解釈はどうでしょうという感じです。
E:そういうもので非常にいいと思います。
大井:むしろ小さいほうがいいと思います。
杉山:小さいほうが。
大井:それで、先ほどの。
杉山:少し聞きたいのですが、関西のフォローは具体的に今どんな状況を、やっているのは。状況を。誰か、半田先生ですか。
大井:フォローしているのは、丸山先生のほうです。
丸山:フォローは皆でするのですけれども、藤木先生からメールが来て、今度またこんな子、何て言うのでしょうか、意識ある人と言いますか、こちらに来そうな人を見つけたからよろしくみたいな感じのメールが来て、きょうお昼過ぎにおいでとするのですよね。それで、ただ、先ほど少人数と言いましたけれども、きょうの午後もありますし、一つだけ話しますけれども、数が増えてくると、気軽に質問しにくくなってきますので、やはり小さいのがいいと思います。
杉山:メーリングリストみたいなものを作ってしまうのです?
丸山:ええ、そうです。ですから、メーリングリストはあるのですけれども、やはり数が増えてくると、こう何と言いますでしょうか、形式と言いますか、本音を語りにくいみたいな感じにだんだんなってしまうので、小さいのがいいと思います。
杉山:具体的には、去年の広島など、2回ぐらいやったのですか? まだ?
丸山:1回です。
杉山:1回です。ありがとうございます。
大井:フォローの話は、多分きょうの午後からの各グループでの中で出てくるのかと思いますけれども、そのようなことを、中本さんや滝沢先生のほうから振られてくるのでしょう。僕も52歳の大阪での大井ですけれども、98組です。ですけれども、タカギ先生同様、このようなことをやっている先生がいるのかというのを熊谷先生と秋元さんが書いた本と偶然出会って、この世界に入りました。
最初は全く何をしたらいいのか分からなくて、そんな状況で入ってきたので、何をやったらいいのかということは分かるような、そういうものをレクチャーできるような小さなスモールグループがあると当時も有難かったです。現実で動き出したら、藤木先生の医院と〓ニシムラ〓先生の医院を見学させてもらってから以降なので、3年もそこでたちましたけれども、その3年です。きっかけは、関ヘルというグループに入れたことが、その医院見学のきっかけだったので、そういう出会い出会いの機会が増えればというふうに思います。その辺、山口先生何かあります?
山口:出会いの機会。
大井:出やすい。
山口:ですから、昔、高校時代と言いますか。50歳以下ってそれだけですか? 50歳以下の人は、そんな他に。
F:50歳? 長岡先生。
山口:50歳以下ですか?
長岡:44です。
大井:では、長岡先生、一言。
長岡:長崎の長岡と言います。僕はこの会に入ったきっかけは、最初に自分が開業して、多分5年ぐらいたっていたのだと思うのですけれども、自分は補綴科の出身で、小児はほぼ見たことがありませんでした。それで、実際開業してみると、患者さんの3割ぐらいが小児で、一生懸命CRをやったりしていたのですけれども、大体自分のCRのやり直しというようなことが、やはり何年かやっていると出てきまして、だんだん自分のやっていることに不安を感じてきたときに、高橋先生に紹介をしていただいて、今完全にお世話になっております。
皆さん、今ヘルスケア診療という言葉が出ましたけども、まだ私の中ではヘルスケア診療とは、自分がやっていることがそれに合致しているのだろうかというのははなはだ疑問なのです。けれども、自分がこの会に参加して、一番感じているのは、自分の治療と言いますか、補綴科は、正直大学で研修していたときなどは、自分の臨床を見て、きょうはきれいに築くことができたななど、そのようなレベルの自分の評価だったのですけれども、実際開業して5年、10年になってくると、2、3歳のお子さんが中学校に上がり、小学校のお子さんが今度就職して大学卒業して就職してというような、その患者さんの人生と言いますか、歴史に自分が沿っていって、自分の治療というものを少しずついいも悪いも見られると言いますか、評価できるようになってきたということが一番大きいのかなと思います。
今、ヘルスケアウエストという会で、いろいろお手伝いをさせていただいているのですけれども、例えば自分もそうだったと思うのですけれども、大学卒業したてとか、大学で勉強しているときには、なかなかこういうことを考えると言いますか、発想がなかったのではないかなと思います。実際に臨床をやって、何年か患者さんと付き合っていく中で初めて自分たちのやっていることというのを振り返って、少し自分の臨床を変えないといけないのではないかというふうに感じて、この会に入って、実際活動させていただいて、いろいろな人のお話を伺っているというような状況です。
ですから、多分、今、研修会などをウエストでもやっているのですけれども、正直なところ、例えば、全くヘルスケアという僕らの活動を知らないドクターに理解をしていただくというのは、かなり難しいです。それよりも、滝沢先生もおっしゃったように、細かい臨床の術的なもののほうに若い人は食い付くし、自分もそうでした。実際、年数を重ねないと、なかなか考えが及ばないと、私自身も感じています。
ですから、キャッチコピーというのも、どうすればというのもありましたけれども、私自身もうまいキャッチコピーというのは思い浮かびませんが、いわゆる患者さんに寄り添って長く付き合えるということを、付き合えるというより、付き合う責任を持つということを伝えていかないといけないのかなと思います。話がゴチャゴチャになってしまいましてすいません。
大井:ありがとうございました。秋元さん、やはり世代や年代などいろいろアプローチの仕方はありそうですよ。若い先生、中堅どころ、またこれからも。
斉藤:48歳の斉藤です。僕は5年ぐらい前から母校の北大の6年生に年1回予防歯科の講座として、開業医の予防歯科について話してくれと言われて、そこで、〓ジッパ〓変わって話しています。それで、毎回最初に予防歯科が大事だと思うかと聞くと、必ず皆手を上げるのですよね。それで、「では、君、卒業したら、当然予防歯科の講座入るよね」と言うと、「いや、入りません」と言います。なぜかと聞くと、やはり地味だと言うのですよね。イメージが地味だということです。予防歯科の講義が始まる前に予防というのはどんなことかと聞くと、やはりブラッシング指導なり、フッ素、シーラントなど、そういう大学での予防歯科のイメージで出てくるわけですよね。それで、それは違うという話を3時間ぐらい掛けて話すわけです。そうすると、その後の感想では、やはり非常に重要で、将来的にそういう道をどうしてもやりたいという意見がほとんどです。
ですから、若い先生で、イメージがわかないというのは、大学でやはりそういう教育をされていない。大体進むのが補綴外科なので、どうしても補綴と外科というイメージ。北大だけかもしれないですけど、大学の中でもやはり強いのは、補綴外科です。意見が通ります。ですので、予防歯科の講座というのは、非常に地味なのですよね。
ですから、そこから変えていかないと駄目ですし、先ほど若い先生は経験がないから、補綴修復のトラブルとか、そういうのを理解していないかもしれないのですけれども、例えば、うちの衛生士では、たかだか2年、3年やった衛生士でもメンテナンスをやっていれば、修復が多くて、歯周病も進行した人をメンテナンスするのは非常に大変で、トラブルも多いし、やはり修復補綴は少ないほうがメンテナンスしやすいという話はしょっちゅう出ます。
ですので、やはりそのような大変だということを伝えれば、自分が経験しなくても、例えば、学生は全く経験していないですからね。でも、僕らがやっている、できるだけなるべく修復補綴のないようにするということと、するのであればしっかりするということをきちん伝える。先ほどおっしゃっていましたけれども、僕も最初に熊谷先生の話を聞いたときに言われたのが、予防もできて補綴も修復もできて初めてプロだよということです。どちらかしかできないのは、アマチュアのシングルプレーヤーだというような話を言われて、それは心にあるのですけれども。両方できなくては駄目なのですけれども、結局、そういうことを自分たち10年、20年やっている選手は自分たちのそういうことを伝えることで、十分伝わるのではないかなと思うので、やはり伝え方の問題だと思います。
それと、では、ヘルスケア型とは何かという話になったときに、やはり最初にあった健康を守り育てるということですね。要するに病気を作らない、基本的にはう蝕、歯周病を早い段階で止めるということを、まずしっかりやるということです。それから、先にもっといっぱいやることはあると思うのですけれども、それをやはり知らないを知っているに変える、知っているをやっているに変えるということだと思うのです。
それで、それこそこの間もプロフェッショナルを見て来たという人が結構いるのですけれども、やはりネットで検索して来るわけですよね。僕は大したこと書いてないのですけれども、結構遠くからも来たので、何でうちに来たのかと話を聞くと、予防歯科で検索するといくつか出てくると、だけれども、他のところは大体クリーニングとか、審美的なイメージが強くて、どうも少し自分が考えているのと違うと、それで、しっかりやってくれると思われる私のところに来たと言うのですよね。
ですから、そのアピールの仕方も、ただメンテナンスという、予防をやっているということではなくて、本質をしっかり伝えれば、患者さんには分かりますし、分かる人、分かっていない人は分かります。
ですから、分かっていない人はいっぱいいるわけですから、それをいかに伝えるか、患者さんに対してもそうですし、歯科関係者に対してもしっかり伝えて、では、具体的にどのようにするのか。ヘルスケアを一言で言うというのは、難しいと思うのですけれども、やはり点で見ていたのを線で見るということだと思うのですよね。最初のときの、データというよりも資料ですね。資料がなければ、定期的に見ていくことはできませんので、そのような資料をそろえて、ずっと見続ける、一人の患者さんを見続けるということがヘルスケアなのではないかなと僕は思います。
大井:この問題は、多分尽きないと、このメンバーだったらずっと語り続けるのだろうと思ったのですけれども、お時間もお時間になりましたので、定刻を20分近く過ぎましたから、今回のオピニオンメンバー会議は終了とさせていただきます。
多分、まだまだご意見出ると思いますが、その辺は小さなきょうの懇親会あたりなどで個別に話し合って、またコアメンバーの方々にお話をしていただければと思います。本日は、皆さん、ありがとうございました。
田中:大井先生、素晴らしい議長の仕事をしていただきまして、ありがとうございました。