業務ガイドライン

Guidelines for dental hygienist practice

 

歯科衛生士業務ガイドライン

歯科衛生士は、診療補助業務を許された職種です(歯科衛生士法第2条)。歯科医師がすべき仕事(歯科医行為)を歯科医師の指示の下に行うことができます(歯科衛生士法13条の二)。この診療補助として行うことができる相対的医行為と、歯科医師しか行えない絶対的医行為の線引きには、やや曖昧なところがあります。近年では、歯科衛生士の浸潤麻酔注射をめぐって論争がおきました(厚労省の診療補助に関する見解)。
ヘルスケア診療では、チーム医療にかかわる職種の自立や責任、専門職としての知識と経験、職能としてのプライドと自覚が求められます。ところが歯科医師のなかには、歯科衛生士をお手伝いさんのように考え、歯科衛生士が患者さんにかかわることを軽視する考えがあります。また法律を誤って解釈し、歯科衛生士の歯科医行為に根拠がないと主張する歯科医もいます。そこで、ヘルスケア歯科学会では、「歯科衛生士業務における診療補助に関する業務ガイドライン」を作成し、2014年4月に公開しました。

▶ 歯科衛生士業務(診療補助)に関する 業務ガイドライン(PDF)

コメントQ&A

当ガイドラインについて、賛否、学会内外を問わず多くの方々のご意見をお待ちしております。
なお、厚労省歯科保健課は、令和6年12月の「歯科衛生士の業務のあり方に関する検討会」の資料というかたちで、「歯科衛生士の業務(歯科診療の補助行為)について(特に、局所麻酔行為)」を公表した。これはこのガイドライン28に関して、日本歯科医師会など関係団体から疑義照会(令和6年6月)が出され、それに対する厚労省の回答に対して関係団体が必要な体制整備や教育の見直しを求めた(令和6年10月)ことに応えたものである。

6 Comments

  • 秋元秀俊 より:

    日本歯科医師会の三代知史常務理事は、第198回定時代議員会(令和4年6月16-17日)において、鈴木仙一代議員の質問に答えて「歯科衛生士による局所麻酔の合法について」次のように、否定も肯定もしない回答をしました。

  • 秋元秀俊 より:

    日本歯科麻酔学会と日本歯周病学会は連名で、2022年9月21日に「歯科衛生士による局所麻酔行為に対する見解」を発表しました。従来、歯肉縁下のインスツルメンテ—ションに際して必要な浸潤麻酔は、診療補助行為のひとつと理解されてきましたが、各種の団体が歯科衛生士を対象とした局所麻酔の研修や認定制度を実施するようになり、また歯科麻酔学会にその適否を問われたことから、検討を進め、見解発表となったものです。その見解によると、「全身管理や救急処置について十分な知識と技術を修得した歯科医師が」対応する必要がある、と実質的に現在の教育レベルで実施することは好ましくないと結論しました。今後、歯科衛生士の卒前・卒後教育体制の整備によって対応すべきものという見解です。

  • 秋元秀俊 より:

    日本歯周病学会は令和3年3月3日に次のような見解を公表しました。

  • 秋元秀俊 より:

    日本歯科医師会は、同会雑誌平成2年(1990年)11月号で、以下の見解を再確認しています。

    昭和61年の調査により、「歯科衛生士の歯科診療補助業務の適法性は、主治の歯科医師の指示の適否に係っている。」とし、1つの行為の名をあげて一律に指示の適否をあげるのではなく、患者の状態、その行為の影響の軽重、歯科衛生士の知識技能の状態等によって異なるとされる。

    絶対的禁止行為のひとつとして
    歯石除去術のための鎮痛処置を除いた薬剤の皮下注射や歯肉注射
    を挙げ、歯科衛生士の局所麻酔は「歯石除去術のための鎮痛処置」に限定されるという見解を示した。

  • 秋元秀俊 より:

    度々、お問い合わせがありますので、この最終的な根拠となっている日本歯科医師会の昭和61 年の調査報告書(榊原悠紀田郎、能見光房。末高武彦による報告)の該当部分を示しておきます。

  • 秋元秀俊 より:

    このガイドライン28では、衛生士が歯肉縁下のインストゥルメンテ—ションに際して、必要な局所麻酔(浸潤麻酔)を指示することを掲げていますが、その可否については、厚労省研究班が直接的行為を絶対的医行為としたことから疑問視する見方があるようです。
    http://www.t-file.org/Archives/iryou_wg_paper1.html

    しかし、麻酔行為については、昭和40年7月1日の医事48(添付)で、相対的医行為である旨、厚労省は見解を出しています。