今日の院内ミーティングの司会は受付の山田さんです。院長も勤務医も歯科衛生士もパートさんも、皆がフラットな立場で意見を言い、耳を傾けます。遅れて来た患者さんと早めに来た患者のどちらを先に診察室に案内するかについて、新人受付の山田さんが新たな提案をしました。その提案は、すぐに採用されました。こうして、ひとつひとつ問題を解決するうちに、お互いを尊重するチームが育っていきます。

ここに至るためには、まず診療の考え方をスタッフ間で共有し、院内の共通言語を整備し、各種データの共有ができる体制を整えます。そのために日常的に、フラットな立場で発言できる院内ミーティングを開きます。
そして業務内容だけでなく、う蝕や歯周病の成り立ちなどの病因論の理解を院内全体で深め、CRASPなどによるリスクの評価の共有、ICDASによる評価の標準化、口腔内写真・エックス線写真・サブカルテ・臨床データにいつでもアクセスできるようにします。これがヘルスケア診療のためのチーム医療の姿です。
患者さんを含めたチーム医療とは
疼痛管理と修復・補綴処置が主な業務であれば、診療の中心は歯科医師、すべてのスタッフは歯科医師のアシスタントでした。ところが歯科衛生士による歯周基本治療やカリエスマネジメントが診療の中で重みを増すにしたがって、そのかたちは大きく変化し、さらに予防ケアと長期的なメインテナンスが定着する過程で、さらにこのチームの一員に患者さんが加わりました。診療行為から離れている受付は、元々患者さんと近い視点から院内を観る役割を果たしていました。そこに患者さんが加わると、スタッフ教育において、医療安全の視点、満足度の評価者の視点、患者さんは他のスタッフにない役割を果たします。ヘルスケア診療では、教える者と教えられる者、サービスを提供する者とサービスを受ける者、指示する者と指示される者の関係が、必要に応じてダイナミックに変化します。これが、ヘルスケア診療でチーム医療を大切にする理由です。
患者さんも含めたチーム医療を知るための
オススメ3選
チーム医療で取り組む歯科医院づくりの実践』
インターアクション社
歯科医院づくりのノウハウ28』
クインテッセンス出版
3年目からの歯科衛生士臨床』
クインテッセンス出版








